４４ ページ44
「グルちゃん調子戻ってきたやん。」
「うるさいゾ、俺はいつも通りや。」
「何言うてんねん、あんたの女がアスタムおるって分かってから酷かったで？なぁとんち？」
「ははっせやな、まぁでもグルさんが正気に戻ったならよかったわ。」
「正気ってなんや。」
恐らくAさんの手紙がグルさんを立ち直らせたんやろ。
彼女の安否が分かってようやく冷静になれたという事か。
一国のトップともあろう者が一人の女にここまで振り回されるというのは、些か問題があるとは思うのだが。
「よし、そうと決まれば作戦を伝えるで。最優先事項はAさんの保護。これはゾムに任せる、単独の方がバレにくくて動きやすいやろ。」
「お、重要任務やな。任せろ。」
「コネシマ、シャオロン、大先生は兵を連れて城内の制圧と皇太子の確保。」
「よっしゃ！任せろ！」
「大先生ガバんなよ？」
「はっお前らnoobと一緒にすんなや。」
「ロボロは逃走ルートの確保、ゾムがAさん保護したら安全な場所へ。」
「おっけー。」
「オスマンは情報操作、皇太子の城の襲撃を国王に伝わるのを少しでも遅らせてくれ。」
「んー了解。」
それぞれに役割を伝えると生き生きとした表情で返事をする。
戦争を仕掛けるというのにノリがまるで祭りにでも行くみたいなんやけど…。
相変わらずのこいつらに笑うグルさんを見る。
「グルさん、あんたはここで待機や。大将はどっしり構えて待っといたらいい。」
そんな不満そうな顔したってダメ。
Aさんに関してはすぐに頭ぶっ飛んでしまうやん。
「俺らが信用できんか？」
試すような視線でそう問いかければ、グルさんは目を伏せて笑った。
「いや、信用してる。任せたぞ。」
俺だけやなくて、全員に向けられた言葉。
こういう時、やはりグルさんは俺らのリーダーなのだと実感させられる。
グルさんからの一言で全員の闘志が上がっているのが分かった。
もちろん、俺もやけど。
「目標は皇太子城！準備ができ次第すぐに侵攻する！！」
｢｢｢｢｢｢｢｢｢ ハイル・グルッペン！ ｣｣｣｣｣｣｣｣｣
普段は言わない台詞なのに
この時ばかりはみんな笑って拳を突き上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 936人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なな - うん。 いや最推しにこんなんされたらもう本当ヤバいなぁ…((語彙力ｯ いやグルちゃんかっこええ~… (2019年9月7日 18時) (
レス) id: 49b689c972 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ＊ - グルさんイケメン…最推しです(*´ー｀*) (2017年9月10日 9時) (レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 75さん» 75さんコメントありがとうございます！楽しんで貰えたなら幸いです！！続編も次回作も早くお届けできますよう頑張ります！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月22日 12時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
75(プロフ) - ひとちん様初めまして。いつも楽しみに読ませて頂いております。この度は完結おめでとうございます！秀逸な作品構成にどきどきしながらページを送っておりました。続編、次回作共に首を長くしてお待ちしてます！体調にはお気をつけてお過ごしくださいませ。 (2017年8月22日 12時) (レス) id: 97ace52c10 (このIDを非表示/違反報告)
ひとちん(プロフ) - 水鈴さん» 水鈴さんコメントありがとうございます！感想とても嬉しいです！！2では二人のその後などを書かせて頂く予定ですので完成したらぜひそちらもご覧になってくれると嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2017年8月21日 22時) (レス) id: 30a8058165 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
