なぜ私まで ページ38
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5月になり、待ちに待ったゴールデンウィークがやってきた
私たちは新幹線に乗りとある場所へと向かっている
「…………なぜ私が…………」
そう思わず呟いてしまう私だが、ここに居るまでの経緯を簡単に説明しよう
あの事件の翌日、あのなんとか団がリクオの元にお見舞いに行ったそうだ(転校生と私抜きで)
そこで清継くんが相変わらずの暴走列車の如く今後の予定を発表しゴールデンウィークは今向かっている場所へ行くと発表した
私はそれをそのまた次の日に学校で聞いたが当然即答で断った
が、どうだろう
当日になり家に押しかけてきたのは巻と鳥居だ
玄関開けて2人がいることに無言になっていると2人はズカズカと家の中へ押し入り、大きめのカバンにあれやこれやと宿泊グッズを詰め込んでいくではないか
そしてあもいわせぬ間に準備を整えた2人は私の両腕をつかみ引きずるようにして駅へと連れてきたのだ(家はオートロックだから鍵の心配はなし)
とまぁ、こういう経緯があってここにいるわけなのだ
「………はぁ」
もはやため息しか出ない
となりでは妖怪ポーカーなるものをやっていてそこそこ盛りあがっているらしい
私は完全にノータッチだが
「あ、ボク何か買ってくるよ」
車内販売が近づいてきたことに気がついたリクオはそんなことを言い出した
「え?でも戦績一番悪い人がって…」
「いーのいーの!!ボクこーいうの好きだから!!」
孫よ、それは如何なものかと思うぞ
昔から思ってはいたが、その無駄にいい人を演じるのは一体何なのだ
「Aちゃんは何か欲しいものある?」
「いらん」
「そっか!」
………そのペカーッという顔はぬらりひょんも時々していたな……
そこだけはアイツ譲りなんだな、孫よ………
▽▲▽▲▽
そしてたどり着いた、目的地
その名も捩眼山
「捩眼山といえば…」
これまた懐かしい、牛鬼の山ではないか
あいつは元気にしているのだろうか?
皆は捩眼山の険しさに文句垂れながらも清継が会おうとしている者との待ち合わせ場所へ急ぐ
「うん?なんやろ…あれ…」
ずっと続く石段を黙々と登っていると転校生がふとそんなことを言った
その視線の先は石段の上ではなく、その横
「小さなほこらに…お地蔵様が奉ってある」
「どこ?」
「霧が深くって…よくわからんなぁ…」
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mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年1月11日 19時