巻き込まれた ページ21
.
その日、うちのクラスに転校生がやってきた
「京都から来ました、花開院といいます」
その名を聞いた瞬間脳裏に浮かんだのははるか昔、私と妹を護衛していたハゲと当主であったあの狐のような天才陰陽師
「フルネームは…花開院ゆらです。どうぞよしなに…」
「ほぉ…あいつらの子孫か」
当然といえば当然だが、全く面影は無い
しかし思わず私はそんなことを呟いた
もちろん、誰にも聞こえない大きさで
「席は…桜夜ー」
「はい」
私は名を呼ばれ手を挙げる
「あいつの隣の空いてるとこが席だ」
「わかりました」
「桜夜、何かと面倒見てやれなー」
「嫌です」
「そんなド直球に断ってくるお前に先生ばびっくりだ」
本当にびっくりしてるんだろう
先生の顔がいつも以上に間抜けだ
「分からないことがあれば聞けばいい。
今更あれこれ世話をされる歳でもなかろう」
「相変わらずお前古風な話し方で上から目線だな」
「当然のことを言っているだけだが?」
担任は確かに。と普通にいつも通り納得する
面倒がないので別に構わないが内心それでいいのか、と思ってしまう時も時折ある
「よろしゅう、桜夜さん」
「ああ」
「ほな、何かわからないことあったら質問するね」
「好きにしろ」
▽▲▽▲▽
今日もいつも通りの一日を終える
転校生には移動教室などの時にどこなのか分からないからついて行っていいか、などというような質問しかされず好きにさせていた
しかし中学生になったからと言ってついこの間までは小学生だった私たち
中身はあまり変わっていないようで放課後になり自由な時間が増えた瞬間転校生へと質問をぶつけ始め、私はそれをカバンに荷物を詰めながら横目で眺めていた
「花開院さ?!!どこから引っ越してきたのー?」
京都だろうな
「花開院さんて呼びにくい!もう『ユラ』でいいじゃん」
馴れ馴れしい
「部活どーしてた?」
どーしてた?という質問自体意味がわからん
普通なにやっていた?だろうが
.
542人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:江 | 作成日時:2020年1月11日 19時