+++++ ページ19
.
「…お前にしかまだ言ってねぇから、誰にも言うな。
おふくろに釘刺されてんだよ」
「そんな、そんなこと気にせず初代にそれをお伝えすれば良いでしょう!?」
「おふくろの気持ち無視してんなことできるかよ」
父を敬愛するように、母もまた心から信愛し、敬愛し、尊敬している鯉伴は母の願いを無下になど出来なかった
「まっ…てください…
もしかして、昔あなたが死にかけたあの日あなたを助けたのは…」
「ガキの頃のおふくろだったみたいだな。
あん時はただ死にかけてたから幻覚とかそういった類かと思ったがどうやら本物だったらしい」
「………奥方様………」
「おふくろも、死んでもいつまでも子煩悩だな」
親になった今だからわかるが、きっと自分もそうなるのだろうけれど
「…とりあえず、親父にはこのことは黙っておくことにする」
「しかし…」
「でもいずれは勿論言うつもりだ。
親父の想いは俺も何百年と知ってる。
だから親父のためにも絶対に言うつもりではいるが…
その為にはおふくろの説得をしようと思ってる」
「…上手く行きますか?それ」
「ほぼ無理だな」
論破しようとしてもおふくろはむしろその上からねじふせてくるタイプだからな!と思わず鯉伴は胸張ってそんなことを言ってしまった
「胸張るところじゃないでしょう…」
「おふくろは理論とかそんなんじゃねぇんだよ…
嫌なら嫌。無理はモノは無理。
そう言って断じて意見変えない人だからな」
「ええ…
私が入った頃にはもうご高齢ではありましたがあの方には誰一人頭が上がりませんでしたからね…」
それは初代のぬらりひょんや息子の鯉伴はもちろんのこと今や大幹部とも言われる牛鬼や狒々、引退した雪麗等みんながそうだった
「そういえば、奥方様は…」
「…リクオの同級生になってたわ」
「リクオ様の……………………えええええええええ!!!?」
「でも流石おふくろ。
リクオと同い年とは思えない発育の良さ」
「鯉伴様一度往生した方がよろしいと思いますが?」
「目が怖ェよ」
でも本当だっつーの!と鯉伴は腕を組む
「多分ありゃ昔のおふくろと同じ感じになるのはほぼ確実だわ」
「………初代に見つかれば速攻で攻められそうですね」
「それがまた怖いんだよなぁ」
何も知らぬまま父が母に出会ってしまった場合
それはある意味最悪だ
.
542人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:江 | 作成日時:2020年1月11日 19時