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帰りの時間になり、私は一人とぼとぼとバス停へ向かうリクオの元へ駆け寄る



「リクオくん」

「!Aちゃん…」

「元気だせ。私は君の言うことは嘘だとは思わん」

「嘘なんかじゃないよ。本当なんだ…
おじいちゃんはぬらりひょんで、家にはたくさん、妖怪が…」



さっきよりも随分と弱々しい主張だ



「別に嘘だとは言っておらん。
それに私も妖怪がいることは知っている」

「!?ならなんでっ」



ガバッと勢いよく下を向いていた頭がこちらを向いた



「普通の人は知らん。私や君が特殊なのをわかれ」

「え」

「妖怪の存在を知っているのは極極わずかな人間たち。
彼らのような者はただの伝説や作り話だと思っている。
世間一般的にはそう思ってる奴がほとんどだ」



下駄箱から靴を取りだし履き替える



「だからこれからはあまり妖怪のことを口に出さないことをお勧めしよう。
もしもそれでもしたくなったのなら私の元へ来い。
話くらいは聞いてやるが、あまり来るようなら無視するがな」

「え、ちょ、Aちゃん!!」

「また明日」



私はバス通学では無いのでバス停とは逆方向へ進む



「……はぁ。
ぬらりひょんも鯉伴も何をしている…」



あの子になんの教育もしていないな…



「人の世界に送り出すのならある程度のことを教えておけと言うのに…」



きっとあのバカ二人のことだ
そんなこと一切考えてないのだろう
というか、そんな考えにすら到っていないんだろう
鯉伴の嫁は人間だと前に言っていたからそういった点にはあまり頭が回らないというか分からないだろうから戦力外とも言える



「…鴉天狗…も、無理か」



あいつはどちらかと言うと妖怪についての勉強には超意欲的だが人間のことに関してはあまり力にはならんな



「…………はぁ。
今の奴良組を思うと頭が痛いな」









家に帰ってバスが土砂崩れに巻き込まれトンネルに生き埋めになったことを知るのはもっと後のこと














(!?バスが…!)

(不自然な崩れ方じゃのう…)

(不自然…)

(早くも奴良組の三代目抗争でも始まったか?
ま、妾らには関係の無い事じゃ)

どうか頼む→←誰か教えてやれよ



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mikitty(プロフ) - 更新されていて、とても嬉しくてニヤニヤしちゃいました… (2020年3月16日 15時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - とても面白く続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年3月16日 10時) (レス) id: 8c7b14ea8f (このIDを非表示/違反報告)
透騎(プロフ) - ワクワクドキドキしすぎて更新が待ち遠しいです!今回も面白かったです! (2020年3月16日 7時) (レス) id: 77908472ca (このIDを非表示/違反報告)
あかがみ(プロフ) - 早速読みました!続きが気になっていたので更新してくれて嬉しいです!次回も頑張ってください! (2020年3月16日 0時) (レス) id: 55e841535d (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好きwoman - とっっても面白いので早く続きが読みたいです!更新頑張って下さい! (2020年3月14日 3時) (レス) id: 8b1d0909e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月11日 19時

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