小さな願い 2 ページ29
「おーい、持ってきたぞー!」
「ちゃんと手回しで動くか?」
「うまいことやってきた。ちょっとこれ、借りるぞ」
爺はさっきの箱から機械を取り出し、爺が家から持ってきた機械にうまいこと、つなげたらしい。
「おぉっ!動くんだな?動くんだな?なぁなぁ、爺、これ回していいか?」
「あぁ、回せ回せ」
手でぐるぐると回し、デンリュウというものを流す。
『ピーッ……システム、起動イタシマス…』
「爺、この機械喋ったぞ!…あれ、爺?」
この機械を手で回している間に、爺はいなくなっていた。
「まぁ、また戻ってくるだろ」
『マスター?おはようございます、マスター!』
「は?マスター!?って、お前、あの箱に描いてあったイケメン!すげー、これどうなってんの!?お前喋れんの!?」
『あ…はじめまして。えっと、僕はカイトと申します。あれ、でも僕どうしてここにいるんだろう?』
こいつ、状況わかってない、のか。
まず、私のこと見えるのか?
……でも、見えたから初めましてって……
「なぁ、カイト。私のこと、見えるか?」
『見えますよ。普通にいるじゃないですか』
「っしゃーーーーっ!!」
『え?』
存在を信じる人はいても、実際に私のこと見える奴が本っ当にいないから、暇で暇でしょうがなかったんだよ!
「私は、神だ。よろしくな!」
『新しいマスターって…もしかして厨二病なんですか?』
「チューニビョー?何だそれは」
『いや、ご自分のことを神とおっしゃるから…』
「本当なんだよ!そりゃ…爺も最初は信じてくれなかったけどさ……こっちだ!」
でも、私の家(本来ずっといなくちゃいけないけど、まぁ、今更訪ねてくる奴なんていないからね)に連れてったら、大概信じざるを得ないからな。
機械を運ぼうとする一瞬前に、その機械が大きく揺れた。
「なんだ!?今度は何だ!?」
『移動するなら、こちらの方が好都合でしょう』
「わわっ、お前今、この機械から出てきたのか!?」
『えぇ』
私が神であることより、今の出来事の方が信じられないぞ!?
49人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「短編集」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あかり - 糸魚川翡翠@京都より帰還さん» 翡翠ちゃんは帯人が好きなんですよね? (2016年2月29日 19時) (レス) id: b06cf0ef99 (このIDを非表示/違反報告)
糸魚川翡翠@京都より帰還(プロフ) - あかりさん» ただいま! そうね、短編集の方ではあまり亜種は書かないからな。 (2016年2月29日 10時) (レス) id: 9384caea49 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 翡翠さん!おかえりなさい!やっぱりヤンデレカイトでしたか! (2016年2月28日 20時) (レス) id: b06cf0ef99 (このIDを非表示/違反報告)
糸魚川翡翠@京都より帰還(プロフ) - あかりさん» YESヤンデレカイト!! ラストの一言ってところがお気に入りです。 (2016年2月28日 11時) (レス) id: 9384caea49 (このIDを非表示/違反報告)
糸魚川翡翠@京都より帰還(プロフ) - あかりさん» 書いてる私のテンションも高かったりしますw (2016年2月28日 11時) (レス) id: 9384caea49 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:糸魚川翡翠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hisui0327/
作成日時:2015年10月11日 10時