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［翔にぃside］
精神的に追い込まれて
しまった潤は情緒不安定。
「昨日も寝れてないんだろ？」
潤「…ん」
「薬飲むか…？」
潤「…んーん、…らない」
「飲まなくても寝られる？」
潤「…んーん、寝、ない…」
「和室で寝る？」
潤「…んーん、寝ない…」
夜になってもソファーから動こうとしないから
声を掛けてみたけど、膝を抱えて小さくなって
首を振るばっかり。
どうしようか…
雅紀は気を利かせて、和を誘って先に自室にいって
くれた。
和と一緒に寝てくれるみたいだから安心。
智「一人は寂しいし、不安だもんね」
潤「…ん」
智「今日は翔と一緒に寝たら？」
潤「…ん」
智「んふふ…決まりだね」
「智にぃ、ありがと…」
智「ん、よかったね、潤」
潤「…ん」
首ばかり振っていた潤が、智にぃの提案に頷いた。
しかも「おいで」って手を出したら、素直にギュッと
握ってきてくれて。
「よし、いこうか」
潤「…ん」
不安と緊張のせいで冷たくなっている手をしっかり
握ってやって、俺の部屋へと連れていく。
並んでベッドに寝転んで…
潤「…俺、間違って、た…？」
「…ん？」
潤「断り方…悪かったのかな…って」
辛い思いをさせられているのに、相手のことを
考えている潤は本当に優しい奴で。
周りからは一見強く見られがちな潤だけど、心は
とても優しくて繊細で傷つきやすい。
そのことを知っているからこそ、堪らなく悔しくて
許せない気持ちになる。
数人で1人を追い込むなんて、やり方が汚ねーなって
思うんだ。
「お前はなにも悪くない。相手の子だって本当は
分かってるんじゃないかな…」
潤「そうかな…傷付いてないかな…」
本当なら相手のことを思いきり罵ってやっても
足りないくらいムカついてる。
でも、潤がこうして心配しているし、イラついた
感情だけで、潤の前で酷い言葉を並べるのは
よくないなって思ったんだ。
もちろん、後で智にぃと雅紀には思いっきり
酷い言葉満載でぶつけてやったけどね。笑
智にぃと雅紀なら『まぁまぁ。笑』で流してくれるし
一緒にイラついてくれるから。笑
「おいで、ここ」
潤「…ん」
目を潤ませている潤に腕枕をして「お前は悪くない」
って、呪文みたいに何度も伝える。
少しずつ表情が穏やかになってきて、眠る前には
「心配掛けてごめんなさい…」って言いながら
眠りについた。
心配するな！
お兄ちゃんが仇とってやるからな！笑
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
