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［潤side］
ストーカーの嫌がらせは
毎日続く。
和を巻き込みたくなくて、学校から一緒に帰るのを
やめて、帰宅した後は家を出るのを極力控える。
相手も自分たちの時間が欲しいのか、一定の時刻を
過ぎてからは付き纏ってこない。
それに気が付いてからは、ただただ、その時刻が
くるのを時間を潰して待つ。
ファミレスや図書館で勉強したり、ショッピング
モールをウロウロとしてみたり。
でも、どう時間を過ごしていても、聞こえてくる
ヒソヒソと話す声と『カシャ』というシャッター音。
時々、動画も撮られてる気がする…
『なんなんだよ、もう…』
イライラと不安が募っていくばかり…
言い方悪いけど、LINEを交換すれば満足なのか。
いや…もう今さら、それでは済まないだろうな…
相手の望みも分からないまま、嫌がらせを受ける
毎日に、精神的なダメージは相当で。
不眠に食欲不振。
翔「顔色わりーぞ？」
「…ん」
ついには、隠すことすら無駄に思えて…
翔「ん？…どうした？」
「…」
「とりあえずここ座れ」って翔にぃが肩を抱いて
くれてソファーに座った。
［翔にぃside］
和が寂しがってるって話が雅紀からあってから
潤の様子を気を付けて見ていた俺ら。
始めは変化に気が付けなかったけど、徐々に
おかしいかな…ってことが見つかるようになって。
顔色悪いし、笑顔も少なくなって…
「なんか困ってる…？」
潤「…ん、助けて、欲しい…」
声を掛けてみてよかった。
いや、もっと早くにフォローしてやった方が
よかったんじゃないかと思うほど、精神的に
参ってしまっていたみたい。
和「…どうした、の？」
潤「しつこく、されて、て…」
心配した和が駆け寄ってきて、潤の目からは涙が
零れる。
智にぃも雅紀も傍にきてくれて、みんなで潤の話を
聞いた。
和「おかしいよ、そんなの。潤はなにも悪いこと
してないのに…」
雅「ん、そうだね」
智「潤、もう大丈夫だから。ね？」
潤「…っ、んっ…」
「すぐ解決してやるから」
潤「…っ、んっ…んくっ…」
安心したのかな。
珍しく潤が声を上げて泣いた。
智「…よしよし」
和「…じゅん」
雅「2人とも、もう大丈夫だからね」
潤の話だと、土日はストーカー行為をしてこないって
ことだから、週明けに俺らが決着をつけることに。
こんなに潤のこと追い詰めやがって…
腹立たしくて、今すぐにでも殴り込みに
いきたいけど。
がまん、我慢。笑
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
