3177.【雅にぃの喘息発作】 ページ27
［翔にぃside］
季節の変わり目は
体調を崩しやすい。
特に和は…と思って、気に掛けていたら…
雅「…っ、けほっ…けほけほ…」
智「大丈夫！？風邪？」
雅「…んっ、なんか喉がイガイガする…」
智「温かいの飲む？」
夕食の片付けをしてくれていた2人の会話と、雅紀の
咳が聞こえてきた。
ただの風邪…ではないような、ちょっと嫌な感じの
怪しい咳。
智にぃが「紅茶飲もうか」って用意しにキッチンに
きたから、俺は念のためにと思って、聴診器を
とるために自室へ。
「雅紀〜、ちょっと診せて？」
雅「えっ？…大袈裟だよ〜、大丈夫だって！」
ソファーで紅茶を飲みながら智にぃと談笑してたから
聴診器持って近付いていったらケラケラ笑う。
まぁ、確かに俺も大袈裟かなと思ったけど。笑
「なんかちょっと気になるから…な？」
雅「え〜…いいよ！咳くらい誰でもするよ！笑」
「あひゃひゃ！」って笑って交わそうとしてくるけど
「いいから診せろ」って、ちょっと真面目な顔して
近付いたら「分かったよ…」って。
珍しく唇尖らせて「大袈裟だって言ってるのに…」
って少しいじけてんのか…笑
もともとは体が弱くって、それがコンプレックスでも
あったから、こうやって病人扱いされるの嫌がる
んだよね。
雅紀の気持ちは分かってるつもりではいるけどさ
やっぱり放ってはおけない。
重症化してからだと厄介だから。
そう思って早めに診察したはずだったんだけど…
雅「…けほっ…んっ…けほっ…」
「なんか悪化してない？」
雅「…んっ、ちょっと、ね…っ、けほっ…」
翌朝になって怪しい咳を何度も繰り返して…
雅「…っ、んっ…けほっ…っ…っ…」
智「翔！雅紀が苦しそう！」
「すぐいく！」
夕方には喘息の発作を起こして、ソファーに
倒れ込んで…
キッチンから慌てて雅紀の元に駆け付ける。
「まさ、分かる？」
雅「…ん、っ…」
コクコクと頷いてはくれるものの、唇が紫になって
喘鳴が響く…
「病院連れてくわ。双子のことお願い！」
智「ん、りょーかい。頼むね、気を付けてね」
和と潤がもうすぐフットサルから帰ってくるから
そっちは智にぃに頼んで、病院に向かう。
雅「…っ…ん、ん…」
「もう着くからな」
助手席で苦しそうにする雅紀を見ているのは
辛かったけど…
雅「…ん、んん…」
「よかった…もう大丈夫だからな」
雅「…ん、ありがと…」
病院で点滴の処置と吸入をしたらすぐに落ち着いた。
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作者名：空
| 作成日時：2019年6月7日 19時
