5人で生きてゆく…part41 (ページ47)

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2047.【5】病院へページ47

［智にぃside］

ブー…

翔からのメールで目が覚めた。

「ちょっときて」って。

雅紀も和もぐっすりで起きないだろうから
黙って部屋を出る。

「…どした？」

翔「あ、ごめんね…智にぃ。潤、熱あってさ…」

「えっ…いつから？」

翔から話を聞きながら、苦しそうに顔を歪めている
潤の頭を撫でる。

そしたら俺のこと認識して「言わないでって
言ったのに…」って翔に抗議を始めた。

この状況で、よくそんなことが言えたもんだ。笑

とりあえず朝まで待って、その時の状態で
対応を考えることに。

潤「…朝までに、治す、もん…」

翔「分かったから…寝な。治したいなら尚更」

潤「ん、んん…」

言葉はちょっとキツイけど、潤の目の上に
優しく手をのせてあげた翔。

翔「ごめんね、起こしちゃって。また連絡する」

「ん、おねがい」

俺と翔が会話している間、潤からは「みんなに
言わないで」とか「んん…」って抗議の声が
聞こえてきていたけれど。

翔が目から手を離さずに「いいの…」って
言いながら胸元をポンポンしてやっていたら
眠っちゃったみたい。笑

翔「俺も寝るから。また朝になったらお願い。
和のフォローもいい？」

「ん、おっけ～。おやすみ」

部屋に戻って眠りにつく。

心配は尽きないけど…

旅行は駄目になったりしないから
大丈夫だよ、潤ちゃん。

［雅にぃside］

和「じゃあ、すぐ行くっ！」

翌朝、智にぃから「潤が体調を崩している」と
話を聞いた和は大慌て。笑

でも智にぃは、翔にぃから「何かの感染症だったら
困るから和を部屋に来させないで」って言われて
いるらしくて。

智「待って。先に病院行ってきてもいい？
薬もらったらラクになるし。ね…？」

和「やだ！会わなきゃ分かんないもん！」

智「会って和も感染したらどーするの？」

和「それでもいいもん！」

智「駄目。よく考えな？和の方が症状が
重くなったら？旅行楽しめなくなるよ？」

和「…」

和が引かなかったから、智にぃがちょっと
厳しく現実を突き付ける。

潤のこととなると周りが見えなくなる和には、
これくらい言わないと伝わらないもんね…

和「…っ、…か、ばか、…じわる」

あひゃ！ちょっと効きすぎたみたい。笑

目に涙を溜めた和は、智にぃをポカポカ叩いて
怒ってる。

智「和が聞き分けないから。笑」

和「…っ、ん～…」

零れそうになった涙を服の袖でゴシゴシして
意地らしい和。

智「ふふ。おいで？」

そんな和を智にぃは抱き寄せてあげた。