No.06 ページ6
遡ること 1日前
雄英高校普通科に所属する朝比奈はその日
日直だったおかげで1人 遅くまで教室に残っていた。
「んんん…重い゛…！」
右肩にスクールバッグをかけ、クラス40人分のノートと日誌を持って職員室へ向かう。
重すぎる。
肩が外れそうだ。
いつも一緒に帰ってる心操は
優しさの欠片もなく私を置いてさっさと帰っちゃうし…
なんてツイてないの。
「よいしょ、っと」
もう1度気合いを入れてノートの束を持ち直す。
目の前の曲がり角を曲がった
その時
ドンッ！
「ふぎゃっ！？」
“何か” …というよりも “誰か”にぶつかった。
つい奇声を発してしまった私は
バランスを崩して身体が後ろに倒れる。
目の前の光景がゆっくりとスローモーションのように流れていて、両手に抱えたノートがぐらりと傾いたその向こう
その人が 見えた 。
「悪い、大丈夫か 」
「あ、いざわ…先生…？」
ぶつかったその人、相澤先生は
左手を私の肩に回して、後ろに倒れかけた体を支え
さらに右手は器用に 落ちそうになったノートを1冊キャッチした。
…近い、
顔が近いです先生…！
「怪我は？」
「だっ、だだだ大丈夫ですスミマセン！！！」
その至近距離で囁かれれば
ボンッ！と音を立てる勢いで顔が赤くなる。自分でもわかった。
焦って、後ずさるように先生から離れる。
触れられた肩がアツイ。
(落ち着け、深呼吸しろ自分…！)
「せ、先生こそ その 大丈夫ですか…？」
「ふッ…、ああ、平気だ」
…あ、かわいい。
小さく 目元を緩めて笑う先生を見て思った。
何故笑われているのかは分かってないのだけど。
「朝比奈みたいな女子とぶつかって
怪我するほどヤワじゃねえから心配すんな。」
コツン、と頭を1度 優しく叩かれる。
(〜ッ、…格好良すぎでしょ何それもう先生ずるいよムカつく大好き！！)
普通科の私と ヒーロー科担任の相澤先生。
私たちはびっくりするほど接点がないのだ。
(それで何故好きになったかは、また別の話なんだけど)
なのに私の名前を覚えてくれていた。
あぁ、やばい、笑ってくれただけで嬉しいのに名前を呼ばれるなんて。
むしろ口から心臓出そうだ。
「…生きててよかった」
「は？」
もう1回言わせてください。
生きててよかった！！！！！
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TSUBAKI(プロフ) - なに、最高か (2019年10月9日 10時) (
レス) id: 693e23af59 (このIDを非表示/違反報告)
自分の目の前に天使が舞い降りてほしい 切実に - 人使の切ない心とかがすごく伝わってきてこっちまで悲しくなりました…人使と相澤先生と夢主ちゃんがこれからどうなるのか続きが気になります！更新楽しみに待たせてもらいます！！ (2019年8月14日 2時) (レス) id: da546de98e (このIDを非表示/違反報告)
クマグマ - このお話、すごく好きなので更新楽しみに待たせていただきます！ (2018年3月31日 17時) (レス) id: c478c89726 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 相澤先生が大好きなので是非とも続きが見たいです！頑張ってください！ (2017年3月14日 23時) (レス) id: bf6acc7bbc (このIDを非表示/違反報告)
ちゃとー - 相澤先生大好きです。一人ニヤニヤしながら読んでます！更新頑張ってください！ (2017年1月12日 15時) (レス) id: 9ee542576d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙芝居 | 作成日時：2016年7月5日 1時
