夜明けの唄【赤井秀一】

１１僕は絶望の狭間に愛を見た ページ12

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「かつて、俺は君に夜明けを見たと言ったな」






「死にたいと願っていた俺を。

絶望の淵に佇む俺を、救い出してくれたのは」






「‥‥紛れもなく、君だったんだ」







「あのとき、君がなにを思って泣いていたのかはわからない」






「だが、その姿を見て。

君を愛したいと思ってしまった」






「君が誰を想っていてもいい。

君の隣で、その涙を拭ってやりたかった」






「気の済むまで、甘やかしてやりたかった」






「君に触れたくて堪らなかった」






「‥‥さっき、君に俺を思い出したと言われたとき。

俺はどうしようもなく嬉しかった。




だから、どうか言わせてほしい」






「‥‥ずるい男だと罵ってくれて構わない。

俺は今から、弱っている君に漬け込む。

それでもいいと、受け入れてくれるのなら。

俺は、２番手でも構わない」









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「＿＿＿＿すきだ」





「君を、愛してる」





「だから、どうか」









君の隣に立つことを、許してはくれないだろうか。









【ねぇ、僕の愛しいひと】

【きっと君を幸せにしてみせるから】




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