【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

5話 ページ6

sideA

食器の片付けも終わりました。

A『それでは失礼します。』

灼空｢おお、もうそんな時間か。｣

A『では、また明日、いつも通りに来ます。』

灼空｢うむ。空却!!Aが帰るぞ!!見送らんかい！｣

多分彼は……

A『良いですよ。では失礼します。』

灼空｢……いつも、済まんな。｣

感謝をしなければいけないのは私の方です。


境内を少し歩くと

A『…寒かったでしょう？』

空却｢うるせー。｣

いつも少し遠くで待っていてくれます。

家はすぐに歩いて帰れる場所なのに、

A『変に律儀ですよねぇ……』

空却｢あ？｣

A『何でもないです。』

いつも送ってくれます。


A『夜間に外出したら怒られるのは貴方なのに。』

空却｢あのハゲに怒られても怖くねーし。｣

本当に口が悪い…

家に着きました。

冷えた身体を温める為に暖房を入れます。

お風呂を入れて、リビングのコタツに入ります。

空却｢あ、ほらよ。｣

渡されたのはケータイ。

空却｢ったく、本当にお前は拙僧と同い年かよ。ババアじゃねーか。｣

私、機械は全くダメでして……

先日、和尚様からプレゼントされたのですが、全て分からないので空却に設定して貰いました。

A『だって…』

空却｢ったく…パスワードは仮だから後で変えたきゃ変えてやるよ。｣

ふぉお……

A『空却が頭良く見えます。』

空却｢拙僧が馬鹿って言いてぇのか！｣

頭は弱いでしょう。

♪〜♪

あ、お風呂沸いた。

空却｢じゃあな。｣

A『あ、はい。』

見送りする為に玄関へ。

和尚様に怒られなければ良いのですが…

空却｢明日、LI○Eの使い方教えてやるよ。｣

？？

空却｢とりあえず、明日な。｣

はーい。

空却｢鍵ちゃんと締めろよ。｣

分かってます。

A『ではまた明日。』

空却｢ん。｣

ガチャっと鍵を締めてお風呂に入ります。


side空却

空却｢ちゃんとドア締めたな……｣

たまに抜けてるから。


ずっと一緒に育ってきた。


アイツは自己犠牲を何とも思わない。

自分さえ我慢すれば物事が進むと思って何も欲を出さない。


大人びた性格のくせに世間をまるで知らない。


空却｢なんだ、てめぇら。｣


真っ白なアイツを1人にしたら、

こんなのがうじゃうじゃやってくる。

空却｢氏ねェ!!｣

お前は今のままで居ればいい。

汚れた輩は拙僧が1匹残らず消してやる。


世間を知らないままで居ればいい。

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