【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

35話 ページ36

sideA

灼空｢何も休みなのに…｣

A『することないので…』

お休みですがいつも通りお寺に来ました。

｢し、白銀さん！｣

？

A『はい。』

｢次のお休みっていつですか！？｣

次？

次……

A『後で確認します。』

｢良かったら一緒に出かけませんか？｣

良いですけど。

｢なので連絡先交換しませんか！｣

あぁ。

A『…あれ、どうやるんでしたか…？』

せっかく先生から教わったのに！

使わないから忘れました！

｢そんなに交換しないんですね…｣

なっ！

A『…親しい友人など居りませんから。』

学友と呼べる方は居なかったですね。

｢連絡先って誰が…｣

えっと

空却

お寺

母屋(空却の家電)

十四くん

先生

……

す、少ない。

A『…別に寂しくないですもん。』

(ほっぺ膨らまして可愛い…)

空却｢何してんだ。てかテメェ休みだろ。｣

A『良いじゃないですか。別に来ても。』

空却｢A！十四の修行に行くぞ。｣

何処へ？

空却｢獄んとこ！｣

自分の修行から逃げる言い訳ですか？

A『私も行かなきゃダメですかぁ？』

空却｢どうせ暇だろ。｣

むぅ。

手を引っ張られ連れ出されました。


side空却

拙僧と十四と獄だけで十分だろ。

他の男なんざ近づけさせねーよ。


Aとやり取りしていた奴に舌出して中指立てる。


A『よいしょ。』

私服に着替えてきた。

A『先生の事務所に行くんですか？』

空却｢おう。十四も居るしな。｣

Aの細い手首を握る。

空却｢良かったじゃねぇか。暇潰せるだろ？｣

A『まあ、退屈では無いですからね。』

ふん。

空却｢ラーメン食いてぇ。｣

A『合流してから一緒に行きましょうか。』


空却｢よー！獄ぁー！｣

A『空却っ！無礼極まりないですよ！』

うっせぇ。

A『連れが無礼をお掛けしました…！』

｢い、いえいえ。｣

連れ…

A『貴方も頭下げなさい。』

空却｢やなこった。｣

背中に乗る。

A『重…』



十四｢空却さーん！白銀さーん！｣

A『十四くんは愛おしいですね。』

はぁ！？

空却｢テメェっ！こ、こんな泣き虫野郎の何処が！｣

十四｢えぇ！？ひ、酷いッス…｣

A『弟子を侮辱するのは師としてどうかと。』

う、うるせえ！

A『愛らしいものを愛らしいと言って何がいけないんですか。』

拙僧以外の男を見るな！

獄(相変わらずだな。コイツら。)

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