【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

31話 A.R.B編 1 ページ32

sideA

ﾃｸﾃｸ

……

？

A『くーこー？』

いつもはすぐ見つかるのに。

A『くーーこーー。』

｢よ。｣

後ろから声をかけられました。

A『あ、先生！』

振り向いていらっしゃったのは

私が先生と慕う天国 獄弁護士。

A『いらっしゃったんですね！』

十四｢ぜぇ〜……ぜぇ〜……｣

あら……

A『だ、大丈夫ですか？』

獄｢ったく、情けねぇ。｣

お厳しい…

A『お茶と珈琲を御用意しますね。』

獄｢嬢ちゃんは甘ぇなぁ。｣

？

空却｢触んじゃねぇ。｣

あ。

A『今日はよく隠れてましたね。』

空却｢うっせ。｣

背中に乗らないでください。

空却｢コーラ。｣

A『ご自分でやってください。』

コップとペットボトルを渡す。

インスタントの珈琲を淹れる。

A『はい、どーぞ。』

空却が凄く不機嫌…

キャップを開け、コップに注ぐ。

A『私は失礼しますね。』


仕事に取り掛かる。


空却｢A!!｣

静寂が破られた。

A『なんですか。』

空却｢東都に行くぞ!!｣

はい？

A『行ってらっしゃいませ。』

空却｢てめぇも来い！｣

はい？

A『そんな急に…』

空却｢てめぇに拒否権はねぇ！｣

酷い。

A『先生たちも御一緒にですか？』

獄｢まあな。｣

空却(拙僧が守ればいい…拙僧が居ない所に置いておくよりマシだ。)

あの……無言で抱きしめないでください。

獄(嬢ちゃんと離れたくないとかガキくせぇ。)


和尚様に許可もらいました。



灼空｢見張っておけ。｣

はい。

灼空｢極力トラブルを起こさないようにな。｣

はい。

A『た、確かに不慣れな街ではありますが…』

そこまで釘を刺すほどでは……

空却を見る。

空却｢んだよ。｣

まあ、不安ではありますが。

A『はぁ…』

空却｢なんか文句あんのか！｣

文句は言ってません。

A『はぁぁ……』

空却｢文句あるなら言え！｣

A『貴方は……』

空却｢んだよ。｣

私を守ろうと過激になりそう…とか言ったら自意識過剰ですかね。

少し目を逸らして言葉を考えていると

空却｢……なんなんだよ……｣

正座をしている足の上に乗って膝枕状態に…

A『無理は禁物ですよ。』

空却｢してねぇ。｣

ぶっきらぼうな物言いとは裏腹に目は穏やか。

目は口ほどに物を言う とはよく言ったものです。

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