【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

20話 ページ21

sideA

A『はい。どうぞ。』

タッパーに入れたお弁当を先生に渡します。

先生はお仕事しながらですから簡単に食べれるものをと思って…

獄｢嫁に来いよ。｣

何故ぇ……

お弁当渡しただけで……

空却｢行かせるか!!｣

わあお。

A『貴方、うるさいです。』

空却｢ああん！？｣

A『空却はお昼どうするんですか？』

空却｢……｣

拗ねた…

A『さっき行ったコンビニで買ってくれば…』

空却｢ふん。｣

ふて寝し始めた…

A『勝手に買ってきますよ。』

3食食べないと。

｢オネエーサン。｣

チャラそう。

まあ、空却もピアスとかの数では負けてませんけど。

A『何か？』

｢や、やっぱり何でもないッス！｣

慌てて去っていきました。

A『不思議な人…』

後ろから抱きしめられた！？

え、こんな白昼堂々と！？

ん？数珠とスカジャン…

A『わああ！？…く、空却…何してるんですか。』

見慣れた人で良かったですけど…

獄｢嬢ちゃん。｣

窓を開けて私を呼ぶ先生。

A『なんですかー？』

獄｢悪ぃ、ついでに買い物頼んだ。｣

そう言って紙が挟まった財布を外に投げる先生。

A『わわっ！？…と、行ってまいります！』

獄｢頼んだー。｣

A『空却…ついて行くならせめて隣歩いてください…』

空却｢……｣

後ろから離れた。

A『留守番してるんですか？』

空却｢……｣

？？？

A『空却、具合悪いですか？』

覗き込むと真っ赤にして

空却｢ばーか！ばーか！｣

急に罵倒されました。

心配したのに。

A『絶対に今日は空却に料理作りませんからっ！』

あ…真っ白になった…

忙しい人ですねぇ。

空却｢……拙僧が餓死しても良いのかよ…｣

A『1日抜いたところで死にません。それに断食は古来より修行の一環で…』

空却｢……｣

不満そうですね。

A『難しいリクエストには答えませんから。』

空却｢…！｣

あ、機嫌良くなった…

難しいですねぇ。


【一方その頃。】

side獄

空却｢ばーか！ばーか！｣

鈍感な嬢ちゃんとわかりやすい坊主。

あんだけわかりやすいのになんで気づかねぇのか…

さっき声掛けたナンパ野郎を殺気だけで退かせた事にも気づかねぇし。

確かに嬢ちゃんはそっち方面はバカかもな。

けど、

獄｢初な嬢ちゃんも良いんじゃねぇの。｣


良い暇つぶしになるしな。あの二人。

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