心のままに 10 (ページ17)

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それでもやっぱり、

母の姓をまた名乗れる事も嬉しかったり………。

「この際だから…いっそ………」

と、相川さんをはじめ、ほとんどの社員さんが

「Aちゃんって呼んでいい？」って、

名前で呼んでくれるようになって、

「変に、いろいろ詮索されずに済むでしょ？」

って配慮でもあって……嬉しかった。

「片……瀬Aさん、いますか？」

もうすぐ休憩って時間に、

玲於くんと隼くんがやってきて……

その名字に間をあけるの………絶対わざと…。

私と目が合うと、ニヤリと笑って、

「あ！いたいた！片…瀬さん」

って。

今までずっと名前で呼んでましたよね？って

言いたいけど……

絶対、そのままイジられるのがオチだから、

そのことには触れずに

『お疲れさまです』

って笑顔で言うと、

「え……つまんな」

って苦笑する隼くん。

『名字変わったの、イジるためだけに来ました？』

ってか、ジェネの連絡網、早いな…。

もう知ってるんだ………

ネタ元は涼太に決まってるけど。