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「あ、そだA、コンビニ寄ってもいい〜？」
「いいよ〜。うちも洗剤切れそうだったから買わないとだし。」
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駅に行く途中のコンビニで、無事洗剤をゲットした。
「黒尾、私外で待ってるね〜。ゆっくり選んでいいから。」
「お、了解。すぐ行くから。」
どうやら黒尾はお腹が空いていたようだ。
肉まんコーナーで顎に手を当てて悩んでいた。
私も買いたかったけど、今月はなかなか厳しいからなあ…
食べようと思えば家で食べれるし…うん…
コンビニ特有の音楽が鳴って外に出ると、むわっとした空気が私を包んだ。
「あ〜暑くなってきたな〜」
ギュルギュルギュル〜
さっきは夕飯抜いちゃえ〜とか思ってたのに、私の腹の虫はなかなか正直らしい。
くう、やっぱ私も肉まん買えばよかったかも。
「A〜、お待たせ。」
「うん大丈…ぶ、？」
黒尾の手にあった肉まんの半分を、目の前に差し出された。
「はい、半分。いつも頑張るマネージャーに差し入れです。」
「え…」
「あっ！もしかしてA夕飯前に買い食いとかしない感じ？！皆と一緒のときも見てるばっかで…って、」
「も〜〜〜黒尾、も〜〜。嬉しいよばかばか。」
そう言ってぽかぽかと黒尾を叩いた。
「ははっ、それならよかった。ほら。」
半分の肉まんを美味しく頂くことにした。
1人で食べるご飯よりずっとずっと美味しくて、幸せな気持ちになった。
「いや〜Aにはいつも色々差し入れてもらってるからさ〜。
めっちゃうめーもん、クッキーとかおにぎりとか。
争奪戦になるから俺の分ないときとかもあるけど。」
「あははっ、皆が喜んでるなら良かった。」
「つーことで、これからもお願いシマス。」
「ふふ、うんっ！任せて！」
よっしゃー！なんて言って笑って、
黒尾は私の頭をまた撫でた。
「遠征もがんばろーな。決して無理はしないように！」
「うん。大変だと思ったら皆を頼るから大丈夫。」
「そうそう。Aは俺らの大事なマネージャーだしな！」
「…うん。」
「…それに、俺の大事な友達でもあるんだから、いつでも頼るよーに！」
「…いやぁ、はは…照れるなあ…。」
先を望まないのは私なのに
望まれないのが悲しいなんて
自分勝手だ。
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作者名：すうぎ | 作成日時：2020年3月27日 3時
