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「送ってってくれてありがとう、花巻君。」
「おー、俺地下鉄だからここで。
また明後日楽しみだな。」
「うん！じゃあね。」
花巻君に送ってもらって、途中近道なんかを教えてくれたおかげで少し早く駅に着くことが出来た。
バレー部って言ってたし、よく来るのかも。
帰り際にLINEまで聞かれちゃって、普段なら出会ってすぐの人には教えたりしないけど、
同じ部活、同じ学年ということに加えて
花巻君のフランクさに二つ返事でOKを出してしまった。
フランクだけど頼もしい人柄が、うちの主将と少し似てるからかな…なんてことも考えてしまった。
っていかんいかん！早く研磨に届けないと！
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「あ〜試合始まりそう！アップ終盤だ！！急がなきゃ。」
無事体育館についたものの、もうすぐ試合が始まりそう。
体育館の階段を2段飛ばしで駆け下りていく。
「あ、A…」
「研磨！買ってきたよ〜！
はい、これ。」
「ごめんね、ありがとA。」
「いえいえ。試合頑張ってね！」
「A！ありがと！
帰ってすぐでわりーんだけど、スコアお願いしていー？」
黒尾が手足を伸ばしながら言った。
「了解！ドリンクは大丈夫？」
「そっちはさっき皆でやったから大丈夫！」
「はーい！」
ドタバタと忙しくなる。
スコアにドリンク、タオルにギプス、
やることいっぱいでたまにパンクしそうになるけど、
忙しない中でも皆の勇姿をこんなに近くで見れることが、凄く嬉しい。
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1日目は無事勝利に終わった。
だけど修正すべき点もたくさん見えた。
ここからは皆自主練習に取り組むみたいだ。
「おーい！自主練18:00までな！
そしたら宿に戻るから速やかに片付けろよー。」
黒尾の声が響いた。
夕飯準備もあるから、私はあと10分くらいで宿に戻った方がよさそう。
ドリンクボトル洗いにいって終わりにしよう。
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ジャージャーと流れる水を夕焼けが照らして、きらきらしてる。
ボトルをひとつずつ洗っていく。
あ〜なんか少し涼しくて気持ちいいかも。
と思ってたら、水道に大きな影が差した。
「Aサンお疲れ様でーす。」
首にタオルをかけて現れたのは、
「黒尾、」
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作者名：すうぎ | 作成日時：2020年3月27日 3時
