君には言えない。2

言わせて ページ10

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「…っす」



「おつかれさま、どうぞ」






平常心、平常心。

あーだめ緊張します。





2人でソファに座って、沈黙を崩したのは松倉くんだった






「今日、びっくりした。Aちゃんいたから、最後まで気がつかなかった。来てくれてありがとう」




「こっちこそありがとう。素敵だった」







また沈黙。


自分のこと守りすぎだし甘えすぎだ 殻を破りたい。
自分の頬を思いっきり叩いて、喝





「ちょ、どした…」




「松倉くん話したいことがあるの。
整理してないしぐちゃぐちゃになっちゃうかもしれないけど、聞いて欲しい」




「ん。聞く、聞かせて」









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「…ファンのことまだ少し怖いかも知れないのに、私のエゴでこんなこと伝えてごめんね。」





今までのグッズのはいった目の前の机に箱を置く。









「私、あの時も、初めて会った海浜公園の時に松倉くんが誰か分かってたの。住んでるところは本当に偶然で、びっくりしたけどラッキーって思った。


松倉くんのことずっと、ずっと前から応援してたファンの1人なの。


ストーカーのこともあって、誤解されたり嫌われたら嫌で黙っててごめんなさい。ずっと隠して嘘ついてた。」









松倉くんは真っ直ぐな人。


そんな彼の前で、嘘ついてばっかな自分を振り返って


情けなさと恥ずかしさでいっぱいになる






泣かない。松倉くんの前では泣いちゃだめだ





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