君には言えない。2

元太の声 ページ15

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どこまでもAちゃんにつなげる自分、重症か。




【お大事に、薬飲めよ】

そう連絡してのえるとご飯に向かった。







22時すぎて、Aちゃんに電話をかける


タイミング悪かったのか8コール目で繋がった



「もしもし、ごめん。タイミング悪かった？」



「おつかれさま、大丈夫！ごめんね」




うーさむ、って小さい声が聞こえる。









「いまどこいんの？」




「え、自分の家にいるよ」




「外にいる音するから」



「ベランダにいるの！今日寒いね」




「風邪ひくよ」




「大丈夫大丈夫」




少し話して、窓を開ける音が聞こえた。やっと部屋戻るのかな
小声でまたなんかしゃべってる





カチャカチャってスプーンとコップがぶつかる生活音




「ココア作ってんの？」




「うん、少し冷えちゃった」




「俺も飲みたい」




「渡したやつ、もうなくなっちゃった？」






じゃなくて、Aちゃんが作ったやつが飲みたいんだよ。

言えねえ。




会いたい









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"頭" "痛い"



その二つの言葉が聞こえて、なんか、騒つく。



男の声が聞こえる









何か伝えようとする松倉くんって呼ぶAの声を遮って、はっきりと聞こえた








「俺、Aが入れたココアが一番好き」









元太の声。









「えっ、」





無意識に通話を切った。





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