君には言えない。2

嘘と真実 ページ11

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「もっと早く言おうと思ったの。

元太くんにまだ言わないであげて欲しいって言われて、私も松倉くんに嫌われたくなくて。

…ごめん、ほんとに言い訳」








人って、こんなに緊張するんだ。

言葉もぐちゃぐちゃ








そっと私の強ばった手に、手を重ねて「ちゃんと伝わってるし、聞いてるから。」ってどこまでも優しい。









「大好きなアイドルと、友達になれて浮かれてた。

優しさに甘えてごめんなさい。ずるくて、ごめんね」








「これからもファンの1人として応援させて欲しい。
これから先も絶対にずっと、アイドルの松倉くんのこと好きだから。


最後のわがまま、なんだけどさ」








「…最後って、どういうこと？」







「友達には戻れない。戻りたくない」







「松倉くんのこと…、「待って。」



え？」






「次、俺の話聞いて欲しい。」









何を言われるか。
マイナス思考が一気に押し寄せてくる。









「友達って思ったこと一度もない」




「これから友達になろうとも思ってない」









「そ、っか」




松倉くんも少しは、いや…私ほどではないけど
好意を寄せてるかなって感じてたけど




冷めるよね。

嘘が嫌いな、真面目でまっすぐな人だから。









「ずっと前から俺のファンだってこと、知ってた上で今日ここに来た。」






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