【ωrωrd】元・世界最重要指名手配犯【男主】

#77 ページ39

トントンside



椅子に腰をかけると共に溜息が出る。


俺も歳取ったなぁ…。


書類に勤しんでいたためAには偶にしか会えていなかった。




Aの髪は大分伸びている。



白髪を隠すために俺が黒に染めてやった部分は
もう先の方に集中していて、

上の方は白髪になっていた。




起きたら髪、切ったらんとな…。


ナイフの扱いは得意なくせにハサミは使えへんもんな。




色も染め直したらんと。






あぁ、やることいっぱいやな。


Aが起きたらやることいっぱいあるな。




なぁ、A…、

お前が、起きたら………。




tn「今まで頑張ってくれた分…

いろんなことやらしたる。して欲しいこといっぱいしたる」





山が火事になった後も生き続けてくれてありがとう。


グルさん、火事の話聞いた時…
悔しかったんやろうな。



秘密基地の跡地に行って残ってた旗、破いてしもうたんやで。




仲間の1人も守れずに国が作れるか！言うてな。



表情は覚えてへんけど声は覚えとる。



嗚咽を漏らしながら泣く俺に、
背を向けて泣き叫んでたんやで。







俺はベッドに顔を伏せる。


Aのベッド、濡れるかもしれへんな。







でもすまんな…



自分でも止められへんのや。





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