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ゾムside
Aの反応がおかしい。
コイツがAを息子だと言ってからおかしい。
過呼吸に嘔吐。誰の目から見ても異常事態だ。
俺が声をかけようとしても国王に言葉を切られた…
θ「お前が死んだと言われた時は少し驚いた。
しかし、我々国の新幹部A=クラウディが実の息子A=スカウルだと言うことはすぐに気付いたぞ。息子の顔を見間違える筈がない。」
Aの姓はスコールやなくてスカウルやったんか…
『やめろやめろやめろ!!!!』
Aはおもむろにナイフを振り回す。
闇雲に、初めてナイフを握った子供の様に。
パァン!!!
zm「いっ…!!」
θ「反抗したらコイツを撃つ、って言ったつもりだったのだが。伝わらなかったのか?」
国王が撃った弾は俺の右肩に直撃。
くっそ…痛いわ…。
__________
『あ……』
ゾムが撃たれた。
俺が動いたから。
動揺して取り乱してしまった。
確実に未来が俺の知らない方向に動いている。
見えない。分からない。
あんなに見えていた未来が、見えない__。
zm「俺は、大丈夫やから」
ゾムは笑っているけど、恐らく大丈夫ではない。
国王の合図で、後ろで銃を構える重い音が聞こえた。
パァン!!!
動揺したからなのかいつものように反応が出来ない。
弾丸を切ろうとナイフに手をかけたが左脚には既に
弾丸が貫通していた。
両脚が潰れた。
俺は膝で立つことすらも敵わなくなって両手をつく。
zm「お前、良い加減にせぇや!」
ゾムが国王に切りかかる。
俺が予測した未来からも作戦からも程遠いゾムの行動。
俺が動揺したから、ゾムも動揺して__。
ゾムが切りかかる。国王は銃でそれを弾く。
ゾムが組み敷かれて口に銃口を入れられる。
θ「黙っていれば生きられたのになぁ」
『やめろ!!!』
俺はその時の精一杯の大声を出した。
『話が違う。俺は動いていないだろう。ゾムを撃つな』
息は荒れていた筈なのに意外と言葉は流れるように出て来た。
今、分かった。
確実に未来は悪い方向へ向かっている。
未来を、戻さなければ。
俺の見た未来に__。
_
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りと - お疲れ様です!何と言ってもあの話が…と言いたいところですが何故か一番好きなのは作者様の敬語でユニークなことを言ってる時ですかね…(何だこいつ)兎にも角にも、楽しませて戴きました!面白い作品を世に放って下さり有難う御座います!! (7月24日 9時) (レス) @page50 id: ffe5a6a019 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - わんぱんさん» そういうことです!読んでいただきありがとうございました! (2020年11月22日 20時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
わんぱん(プロフ) - ああああ!!!61とか紛れ込んでると思ってたがそういう事か!すごい面白かったです!感動しました!素敵な作品ありがとうございました! (2020年11月20日 7時) (レス) id: b542029aeb (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - れいんさん» ありがとうございます…! (2020年4月23日 19時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
れいん - お疲れ様です。とても感動しました。 (2020年4月22日 14時) (レス) id: 4d71c550a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さささ | 作成日時:2020年3月18日 8時