1番 ライト 長野久義 side長野 ページ33
アナウンスが流れ、俺の名前が聞こえる。
でも、出てない。
長「それで、雲は?」
<もう・・・正直きついかもしれないです。いや、きついです。今年どうか・・・>
ざわつくスタンド。
ざわつく俺の心。
でも、今は試合だ。
きっと鳥谷さんがいる。
鳥谷さんに任せよう。
長「わかりました。では、試合なんで失礼します。」
坂「長さん・・・頑張りましょう。」
長「ああ。わかってる。」
大阪に向かいたい心をおいて
ライトへ向かう。
そして遅れたお詫びとして
深々と頭をさげる。
俺の涙は芝生に落ちる。
届け俺の涙。
届け俺の思い。
雲、生きろ。
生きて幸せになってくれ________
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「今日のヒーローは長野選手、村田選手です。
・・・長野選手、どうかしたんですか?」
村「さっきはすみませんでした。・・・試合開始時間も遅らせてしまいました。」
長「村田さんっ、いいすよ・・・雲、姪の話なんですけどいいですか?」
「どうぞ。」
ここで話すことなのかわからないけど、
話すべきなんだと思う。
同情とかいらないけど
でも、わかって欲しい。
長「俺の姪の雲は幼い頃目の前で母親がトラックに引かれなくなりました。
父親は、すぐさま再婚しました。雲は、悲しみました。とっても・・・
今の母親は再婚あいてになってます。でも、内心病んでます。
今、大阪の病院で・・・治療中するはずだったんです、けど・・・」
泣くな俺。
泣くなよ・・・・
村「意識不明で重体です。限界に近いらしいです・・・」
「そうなんですか・・・では、大阪には?」
長「アイツには心強い相手がいますので・・・」
「では、ファンのみなさん。僕達にはなにもできませんが・・・応援させてもいいですか?」
よかった。
温かいファンで
温かい選手が多くて
良かった。
長「ありがとうございます。・・・」
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作者名:うさぎ | 作成日時:2014年1月7日 20時