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私はただ、熱くて熱くて。
自分自身を冷やそうと思っただけだ。
(なんで、こんな事に…)
起こってしまった惨状に、またしても頭痛が酷くなる。
“冷水” 程の温度 で “継続的” に
そう調整したつもりだったし、“体の範囲” のみに場所を絞ったはずだった。
しかし、いつもなら難なくできるコントロールがうまく行かなかった。
結果“自分の体以外が水浸し” になり、“継続的に氷が降る” という謎の現象に至ったのだ。
「熱で繊細なコントロールが出来なかったんだろうが…。」
そこまで口にしたフエゴレオンは、何かを考えるように口を閉ざす。
(恥ずかしい…泣きたい)
体調不良とはいえ、魔法騎士たるもの魔法が扱えなくてどうする。
調子が悪いなんて言い訳にしかならないのに。
いい知れぬ不安感と絶望感がAの胸を埋め尽くす。
「A、おまえはもしかして熱を出すのが初めてなのか？」
思案していたフエゴレオンにそう問われる。
その言葉に首を振り、幼い頃に一度だけ熱を経験していると告げるA。
「一度？」
幼子とは容易に熱を出す。
繰り返す内に、無意識の感覚を身につけていくものなのだが、それを彼女は一度しか発熱した事がないという。
しかも聞けば二度とも熱に浮かされるほどの高熱。
朦朧とする意識の中で、むしろよく魔法が使えたものだというのが二人の考えだった。
まぁ、加減は出来なかったようだが。
「気に病む事はない。今は体を休めろ。」
「レオや他の団員のようにうっかり燃やしたり壊したりした訳ではない！Aが無事でよかったな。」
そんな優しい言葉を掛けられ、気が弱っていたAの涙腺が…決壊した。
ボロボロと止まらぬ涙。
(団長の前でこんな、止めなきゃ)
そう思うものの、ずっと耐えていたものが溢れてしまっては早々止まらない。
不出来な自分を呆れるでなく見放すでなく、心配して見ていてくれる。
不安感は癒やされ、嬉しさと混じって感情がぐちゃぐちゃになってしまう。
「熱が高いと…体も気も弱る。そうならぬようにする事は多少出来ても、なったからといって責める事はない。」
「起こってしまった事を気にするよりも、次に起こさない事の方が重要だ。今後は更に心身ともに精進し、熱など出さねば問題ない！」
さて、Aが落ち着いたなら私達は出ようか。
そうノゼルに振ったフエゴレオンだったが、ノゼルの意外な言葉で思考停止した。
「私はしばらくここに居る。」
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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます！今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…（笑）私も書いてて楽しいです(*´艸｀*) (2019年4月7日 17時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして！私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ﾉ頑張ります！ (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`･ω･)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年3月31日 23時
