準備 ページ21
ーー朝。
大きく伸びをして体を起こす。
今日はいよいよご対面の日だ。
食事は夜なので一旦私服に着替えて、髪を梳こうと鏡に向かって驚愕した。
「え！？すごっ！」
髪は艶が出てキラキラと輝き、肌は触り心地が良いだけでなく血色が良くなり化粧をしていないはずなのに、まるでうっすらと施してあるかのようだ。
加えて指先では控えめながら彩られ装飾を施された爪がとても綺麗で、思わず見惚れてしまう。
(……お手入れ、侮りがたし)
これからはちゃんとしよう。
再度決意した私は、食卓へと向かう。
先程からパンの焼けるいい香りに私のお腹が悲鳴をあげているのだ。
「おはよう叔母さん、すごくいい香り！」
「おはようAちゃん。今ちょうどパンが焼けたところよ。」
あ、断っておくが叔父さん叔母さんは上流貴族だ。
しかし叔母さんは家の仕事が好きなのであまり人を雇っていない。
普通は多分、食事や掃除はハウスキーパーやお手伝いさんを雇っていると思う。
うちの母といい叔母さんといい、この姉妹はどこか変わっているらしい。
私はそんな2人が大好きだけれども。
「うん、美味しい！さすが叔母さん、これ新作？」
「そうなの、初挑戦！Aちゃんは美味しそうに食べてくれるから嬉しいわ。」
あー、叔父さんはあんまり褒めないもんね。
口が軽くなって褒め魔になるのはお酒が入った時くらい…。
でも口下手な叔父さんは照れ屋ですぐ真っ赤になっちゃうから言わないだけなんだって私も叔母さんも知ってるけどね。
「あ、Aちゃん。シエラがお湯を準備してたから食べたらそっちに行ってね。何だかとてもいい香りがしていたわ。」
「あ、はい。」
朝からか。
これはもしや時間の許す限り1日中色々されるパターンだな…？
まぁ、たまにはいいか。叔母さん喜ぶし。
なるべくゆっくり味わって朝食を食べて、昨日購入した物を一式抱えてお風呂へ向かおうとした。
ふと昨日の事を思い出してキッチンに顔を出し、叔母さんに声を掛ける。
「叔母さん、服のお支払ありがとうね。高くなかった？」
「え？私は知らないわよ？そういえばいつも翌朝には請求書が届くんだけど、来てないわねぇ。」
「……………え？」
遅れてるのかしらねぇ、と言う叔母さん。
ーーー違う。
店主はお代を頂いてると言っていた。
私は支払ってない。
可能性があるのは、ひとつ。
(だとしても、一体どうして……)
他の可能性を考えながら、私はゆっくりお風呂へ向かった。
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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます！今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…（笑）私も書いてて楽しいです(*´艸｀*) (2019年4月7日 17時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして！私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ﾉ頑張ります！ (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`･ω･)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年3月31日 23時
