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スカウト? ページ17

「嫁ぎませんし、その事は他に言わないでくださいね⁉」

「あ?俺が言いふらさなくても騎士団中その話題で持ちきりだぜ?」


ヤミ団長のその言葉に、サーーッと血の気が引く。
したり顔のヤミ団長は煙草の煙を吐き出しながら話を続ける。


「いやまぁ、騎士団中とは言っても俺はユリウスの旦那から聞いたし?他所とそんな関わりもないから実際の所はわからんけどな。」

「あ、なんだよかった。」


ホッと胸を撫で下ろしたのも束の間、ドス黒いオーラを纏ったヤミさんが非常に凶悪な表情をする。
え、何こわっ。


「しかしだな、辺境にアジト構える俺のとこまで旦那以外からもちょこっと耳に入ってきてんのよ。………ここで俺も積極的に話広めりゃ騎士団中も夢じゃねぇなァ?」

「何考えてんですかマジでやめてくださいお願いします。」

「いーぜ?但し条件がある。」

「じょ、条件…?」


ギャンブル代貸せとか?
酒場奢れとか?

実のところそんなに接する機会のないヤミ団長とは、会えば軽口を叩いたり会話は何度かした事があるものの、そこまで親しくはない。
つまり、全く思考が読めない。

一体何を要求されるのかとヒヤヒヤしながら続きを待てば、フー、と煙をもうひと吐き。


「おまえ、俺んとこ来いや。」

「……………は?」

「いやぁ前から羨ましかったんだよな秘書。机仕事死ぬほど嫌いなんだわ。うちの奴らが出来るとは思えねぇし。」

「お断りしますし私、秘書じゃないです。」

「えー秘書だろ?熱血真面目大王にひっついてぴょこぴょこやってんじゃん。しかも回復キャラだし2度オイシイ。」


ぴょ、ぴょこぴょこ……。
そりゃフエゴレオン団長が大きいから私なんてそんなもんなんだろうけど…。

ヤミ団長に積極的に噂を回されるのも困るが、私にだって譲れないものはある。
今の環境が気に入ってるし、離れるつもりもない。
私は真っ直ぐにヤミ団長の目を見てその旨を伝える。


「そういうお話なら、お断りさせて頂きます!」

「………ふーん。んじゃま仕方ねぇな。気が向いたら手伝いに来てくれ。」

「え!?」

「あ?何だよ不満か?」

「いや………。」


あまりにあっさりとした引き際に、内心首を傾げる。
なんだろう、有り難いけどもっと粘られると思っていた。


「何だ?ホントは入りたいのに駆け引きでもしてたとか?ウチくる?」

「ち、違います!行きません‼」


んな拒否しなくても。
ゲラゲラ笑いながらヤミ団長はじゃーまたな、と去っていった。

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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます!今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…(笑)私も書いてて楽しいです(*´艸`*) (2019年4月7日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして!私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ノ頑張ります! (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`・ω・)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋毬 | 作成日時:2019年3月31日 23時

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