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楽屋を飛び出して、階段を上ったり下りたりして、足が疲れるまで走った。
最後には息が切れて、誰もいない薄暗い廊下にしゃがみこんだら。
じわりと涙が滲んできた。
丈くんが毎回慰めてくれてたけど、
ほんとは、
「⋯⋯っ、み、ちー⋯⋯」
俺の隣にいてほしくて、好きって言いたくて。
手をつなぎたい、デートもしたいし、キスだって。
でもそれが叶わないってわかってしまったから。
涙は止めたくても溢れるばかり。
「⋯⋯流星くん、」
⋯幻聴かな。みっちーの声がする。
俺の大好きな、みっちーの声が、
「流星くん、顔上げてよ、」
⋯違う。俺の真上から、みっちーの声がする。
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咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の「()」。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋香 | 作成日時:2022年2月15日 16時