. ページ15
.
「流星」
名前を呼ばれて大ちゃんの方を向くと苦しそうに笑うから、手を繋いだ。
「大丈夫やよ」
大ちゃんは傷ついて心が少し欠けた。
俺も俺ですごく不安やけど、大ちゃんがいるから。
やから、大ちゃんも流星がいるから、と思ってもらえるように。
「⋯大ちゃんは大ちゃんのままでいいんやで」
人一倍、人の目を浴びてどう見えるか考えて行動している大ちゃんにとって俺の存在は負担なのかななんて考えてしまうことはよくあったし今でもたまに思うけど、
それでも俺を大切に思ってくれている大ちゃんが俺の前だけでもありのままで居れるようになんて子供ながらに考えて隣で過ごしてきた。
付き合って5年、グループが出来てデビューして。
環境は変わりすぎたけど、俺たちが一緒にいれることは奇跡であり運命だと自惚れてもいいんやないかな。
「⋯⋯流星、辛くない?」
大ちゃんは俺のこと考えて悩んでたの?
俺はもう大ちゃんを想うだけの強さを大ちゃんにもらってるのに。
「大丈夫やで、大ちゃんとなら」
大ちゃんの正面に行き向かい合わせになって、
握っている手を少しぎゅっとして、キスをしてと大ちゃんの目を見る。もう悩まんとって、ためらわんで
すると顔が近づいてきてキスを落とされるから目を閉じた。
あぁ、駄目だ、涙がでる。やだな、ここで泣いたらまた心配かけちゃうのに。
「、ふふ」
目を開けると大ちゃんも泣いてるから思わず笑った。
「帰ろっか」
「うん」
と手を繋いだまま歩き出した。
人が溢れる街にでたらこの手は離れちゃうのだろうけど今は流れていく時間にただ揺れよう。
誰にも分かってもらえなくても2人なら大丈夫。
やから、
「大ちゃん、また来ような」
「そうやな」
そばにいてね
年を重ねても同じ空を見よう。
(ためらわないで、)
.
204人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の「()」。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:恋香 | 作成日時:2022年2月15日 16時