【アルスマグナ】光のさきには…【九瓏ケント】

35話side赤 ページ35

Aがイメチェンしてからというもの…

あいつの周りには絶えず人が寄って行った。

女子はもちろん、男子も同様に。

中には…

「なあ！神生はAさんと仲いいんだろ？紹介してくれよー！」

という輩も。

この間タツキが「僕達の方がAちゃんの事、よーく知ってるのに！なんかAちゃん取られてみたいで悔しい！」と騒いでいたのを思い出し、なんか納得してしまった。

それに…

緑「先生、ここのフリなんですけど！」

紫「…」

緑「ここをこうして、こうなるからーって…先生！？」

紫「…はぁ。」

緑「ケント先生！聞いてますか!?」

紫「んあっ！悪い朴…なんだっけ？」

って事が増えた。


黄「先生、最近おかしいよねー。」

休憩中に、またもぼーっとし始めた先生を見てタツキが口を開く。

青「理由はあれでしょうね。」

赤「ああ、あれ意外ねーだろ。」

緑「あれ？」

黄「なるほどね、あれか。」

緑「え!?分かってないの僕だけ!?」

慌てている朴を無視して、先生へと近寄る。

トントンと肩を叩けば、さすがに気が付いた。

紫「おっ…どうした？」

赤「最近ぼーっとしてますよ。」

紫「そんな事ないだろ。」

青「いいえ、そんな事ありますよ。」

黄「本当本当、ぼーっとしすぎ。」

紫「何だ、皆して。」

赤「そんなに気になるなら、いっそのことダンス部入れちゃえば？」

緑「え？誰を？」

青「ですね。」

緑「だから誰を？」

黄「Aちゃんをだよ。」

紫「なんでっ…Aを…」

緑「A先輩!?ああ！そう言う事か！」

朴は理解したように大きな声を出した。

黄「え？ウィトっち今頃？」

緑「先輩達が回りくどいのがいけないんですよ。」

紫「だから、お前ら何で―ー」

赤「先生、かっこ悪いですよ。」

紫「先生はかっこいいもん！」

青「いつまでもそうやってうじうじしてるつもりですか？」

紫「うじうじなんかしてないもん。」

緑「A先輩がいたら、部活ももっと楽しくなりそうですね！」

黄「そうだね！スケジュール管理とか音出しとか、掃除とか…やってもらえたら助かるんだろうなー。」

青「確かに…最近イベントも多いせいか、スケジュール管理大変ですからね。」

赤「だなー、マネージャーとかいてくれたら助かるんだけどなー。」

わざとらしいくらいに、全員で言えば先生が口を開いた。

紫「しょっ、しょーがないなー！お前らがそこまで言うなら、Aに話してみるか！」

世話の焼ける先生だな。

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