未来の旦那見つけようと思うんだよね【ツイステ】

候補19人目 ページ19

｢Aはお転婆だなぁ。どこかへ急いでいるのか？｣


｢はい、この後モストロ・ラウンジのシフト入ってて…すみませんぶつかってしまって｣


｢ははは、いいんだ。こうしてAとも会えたしな｣


｢(呼吸困難)｣









いやだから！！！そのイケメンさを！！！どうにかしてくれ！！！



あまりのスパダリさにドキドキで壊れそう1000%ラブ()になりかけた私を見て目を細めた先輩。









｢そういえば、昼はすごい会話をしてたな？｣


｢えっいたんですか先輩！？うわっすみません勝手に…失礼しました……｣


｢どうしてだ？俺は嬉しかったぞ。

ただ…俺の未来の奥さんはどうやら目移りしがちらしい｣






黒縁メガネの向こう、蜂蜜色の目がスゥ、とより細められる。


その目はどこかギラついていて、私は息を呑んだ。








あれ、先輩って、









｢困ったなぁ、A｣









こんな目をする人だったっけ。









｢あ、はは…さすがにパートナーが決まったらそんなことにはなりませんよ

浮気は他人も自分も許せないタイプなんです｣


｢そうか？それなら心配の必要はないな。

あぁそうだ、来週末に一緒にケーキ作りはどうだ？

前に作り方を知りたがってただろ、俺でよければ教えるよ｣


｢エッいいんです！？やった〜〜助かります！！｣


｢はは、俺の家はケーキ屋だからな。

将来のためにも、作りなれておいた方がいいだろ？｣









じゃあ、来週末は予定空けておけよ。







そういってぽんぽんと頭を撫でたトレイ先輩は、スマートに立ち去っていく。


残ったのはポカンと口を開けた私ひとり。








ッッッッはァ〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！？なんだよ私をどうしたいんだよトレイ・クローバー〜〜〜〜〜〜〜！！！！！！








今起こったハイパーイケメティック事件にくらりと目眩を感じながら、私(もぬけの殻)はなんとかモストロ・ラウンジに向かった。

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