検索窓
今日:19 hit、昨日:30 hit、合計:28,759 hit

幸せな時間 ページ47






壁によっかかりベッドに腰掛けると、先輩も横に来る。

頭を寄せて。

「ゆーと」

可愛い声で俺の名前を呼ぶ。

「光先輩…」

先輩の方の手を先輩の頬にあてる。

「いっぱい傷つけて、嘘付いて、ごめんなさい…」

「ううん、何か訳があったんでしょ。俺は今ゆうとと一緒にいられるだけで幸せだよ。他のことはどうでもいいの」

「聞かないんですか…?」

「ん。ゆうとに任せる」

「じゃあ聞いてください。じゃないと、先輩と一緒に居るなんて許されない」

「わかった、じゃあ聞かせて」



慧との事、俺の気持ち、すべて、先輩の事を思いながらゆっくり話した。


____

「…すき……」

「えっ…?」

「ゆうとが俺が知ってるよりもっと素敵な人だった…教えてくれてありがとう」

「そんな…」

「もっともっと好きになっちゃった」

穢れの知らないまっさらな笑顔で見つめられる。

先輩の肩を抱き寄せる。

「ありがとう…光先輩。待ってて、ちゃんと解決するから、慧とちゃんと話してくるから」

先輩も俺の背中に手を回す。

「うん……あの…」

「はい?」

「ひかる…」

自分から離れて俺を見つめる。

「ひかるって言うの…」

自信なさげに上目遣いで。

「はい」

「だからっ、ひかるって呼ん」
「ひかる」

___チュ

遠慮がちにお願いするの可愛すぎます。

先輩の言葉の途中に体が動いちゃいました。


愛おしい。

愛おしいが詰まってひかるって3文字じゃ収まらないよ。

だいすきって4文字にも収まらないけど、

キスって2文字の魔法にはこの気持ちを乗せられるかな。

「ゆうと」

今度はひかるから、ちゅ、って

「へへへ」

見つめ合って笑って。

なんて幸せなんだろう。

「ゆうと…ぎゅーしよ」

そう言うと俺の腰に手を回してベッドにゆっくり沈む。

ひかるを強く抱き締める。

「ゆうとがしたい事していいんだよ…」

「何もない…今が幸せすぎて…」

「ほんとに…?」

「うん…今日はずっとこうしてよ…ひかるが安心するようにずっと抱き締めさせて」

「うん…」

ひかるが好き。

俺もだよ、何もなくても2人居るだけが幸せ。

思いを熱に込めてぎゅっと抱き締める。






迎える朝→←決意



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (129 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
74人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです!スピンオフ待ってます! (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆんぴょ | 作成日時:2019年6月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。