告白 ページ36
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昨日光先輩はウチに来てなくて、追い出された後1人で外泊し、ズボンとシャツは昨日の内にお店で調達していた。
そういう体で動くことにした。
先輩にここまで何も真実と合ってない嘘が突き通せるかな。
かなり心配だ。
お昼の休憩を終えた後、戻って来た先輩に小声で聞く。
「先輩、大丈夫…でしたか？」
「うん！おかげさまで、…というかすごく反省してた」
「そうですか…よかったです」
「ゆうと、ありがとね」
「いえ」
それはよかった…けど、素直に喜べない自分がいる。
最悪だ。
薮さんが光先輩に優しくなるほど、先輩が遠くなっていってしまう気がして。
光先輩の幸せだけを願っていたいのに。
自分の邪な思いを深呼吸で吐き出して家へ帰る。
今日は晴れて風もあって、気持ちのいい夕暮れなのに、
なんだかとても苦しい。
三日間の先輩との濃密な時間が俺の欲を掻き立てる。
今すぐ先輩に会いたくて仕方ない。
俺の所に帰ってくればいいのに。
まだ９割ほど残っているウイスキーのボトルを開け、柱に寄っかかり座り込む。
夢中でそれを飲み先輩の事を考えないようにする。
意識が遠のいていく中で電話が鳴っていた気がする。
・
「んぁ…」
あ、ちゃんとベッドで寝たんだ。
「おはよ」
んん、目を擦って声の方を見る。
「お、おはよ…」
慧だ。
「もーう、昨日電話したのにさー、家帰ったら酔ってつぶれてるんだもん。運ぶの大変だったよ」
「あぁ、ごめん、慧が運んでくれたんだ」
「何があったのさ」
「いや大したことないよ…」
「え？絶対あるでしょ。まず家で飲むことあんまないじゃん」
「まぁ、でもほんと大したことじゃないから」
親友でも言えないよ。
「教えてよ」
「いや、いいよ、むり」
「なんで」
「いいじゃん、なんで言わなきゃいけないの？」
「心配だから…」
言葉をフェードアウトさせて、俺の肩を撫でながら
「ううん、好きだからかな」
「…へ」
おでこにキスをして立ち上がる。
え、ほんとに？
その、そういう意味で？
俺が戸惑って動けなくなっていると
「はっ、なに、どうした」
馬鹿にするような笑いでこっちを見る。
「や…えっと」
「いいよ、俺裕翔の事親友だと思ってるからね」
「う、うん…」
「じゃ」
「えっ」
「もう行くから」
「おう…」
俺の心をかき乱して、爽やかに家を出て行った。
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ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます！早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (
レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです！スピンオフ待ってます！ (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆんぴょ | 作成日時：2019年6月7日 11時
