心配 ページ3
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あっ光先輩、今日は先に見つけちゃいましたよ。
「光先輩、おはようございます!」
なぜか驚いた様子で
「ぁあ!ゆうと、おはよっ」
顔をいっさいこちらに向けずに、妙に元気な声であいさつすると足早に去ってしまった。
いつもと違う様子に違和感を覚える。
・
その後仕事中に顔を合わせることもなく、昼休憩になった。
廊下に出るとうつむき加減の光先輩がいた。
「光先輩?大丈夫ですか?」
「っえ。あ、、
「先輩!その怪我どうしたんですか?」
「あぁっとー、ちょっと朝急いでて転んじゃってさ、、へへ、かっこわりいだろ…」
「もーー朝から様子がおかしいから、何かあったのか心配しましたよー?まったくー。気を付けて下さい!」
「おう、わり…じゃ、、な」
「先輩、お昼は?」
一緒にどうです?と弁当袋を持ち上げる。
「……あっ、ほら時間なかったから、これから買い行かないと」
単純な質問に答えるまでに一瞬の沈黙があった。
気になったけど、抜けてる光先輩の事だから、お昼の事を忘れていたんだろうと思った。
「あ、そーでしたね?お気を付けて。また転ばないように」
「はいはい…」
とぼとぼ歩くなんだか悲しげな背中をしばらく見つめていた。
・・
仕事終わり、エレベーターに乗り込んできたのは、さっきとは打って変わってルンルン上機嫌な光先輩。
「どうしたんですか〜?頭の上にお花が飛んでますよ?笑」
「んふ、薮がね?ここの経営コンサルタントになって、明日から来るんだってー!」
「えー!!そうなんですか?!良かったですね」
「うん!」
今日一、いや今までに見たことないくらいの笑顔を見せる光先輩。
経営コンサルか…薮さんはすごい人なんだろうな…
「ふふっ、ふふ…♪♪♪」
人がいるなんてお構いなしに一人でふわふわ笑って、そのうち愉快な鼻歌に変わる。
その様子が幼稚園児みたいでこっちまで嬉しくなっちゃいます。
「では光先輩、お疲れ様です」
「お〜う!おつかれーい!」
スキップでもしてるかのような軽い足取りで楽しそうに帰っていく後ろ姿に安堵する。
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ゆんぴょ(プロフ) - いちごさん» ありがとうございます!早めにスピンオフupしますね♪ (2019年8月17日 22時) (レス) id: 5a6b953178 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - とってもおもしろかったです!スピンオフ待ってます! (2019年8月17日 21時) (レス) id: 8d82e99298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆんぴょ | 作成日時:2019年6月7日 11時