隣人さん １１ ページ11
綺麗に残さず食べ終わると、コネシマくんは嬉しそうに頬を緩めた。
珍しい表情をするコネシマくんに目が丸くなる。
こんな優しい笑い方するんだ。
「なぁ泊まりたい」
洗い物を肩を並べ二人でしている時だった。
急にまた彼は爆弾発言を放つ。
「…えっと、正気ですか」
「時間見てや」
言われて時計を見ると１１時を回っていた。
確かにこの時間に帰らすのは酷だが。
「明日土曜日やしええやん。俺床で寝るし」
おっとぉ…。
トントン拍子で進んでいく話についていけない。
「下着買ってくる」
もう話は勝手に進んでいるようで彼はコンビニに行ってしまった。
うわぁぁ待ってどうするのこの状況！！
コネシマくんは何も思わない訳！！？？
私、もしかして女として見られてないのかしら。
…いや待て色々準備しよう。
彼が帰ってくる前に布団や着替え、その他もろもろやらなきゃと急ぐ。
着替えといったら数年前別れた彼氏のパーカーが何着かある。
時々洗濯しているので問題は無いだろう。
布団はお客さん用のが一式。
あの男が歯ブラシを買ってくるのを忘れなきゃいいが、一応使っていない新品の物は何本か常備している。
あら、意外と平気かも。
「ただいまぁ」
気の抜けたふわっとした声が聞こえた。
ただいま、だって。
くすぐったいセリフが嬉しい。
「え、布団あるやん」
リビングに敷かれた布団を見て感激している様子。
昔は友達も泊まりに来る事が多かったから買っておいたのだ。
ドヤ顔で立っていると、畳んで置いておいた服に視線が移される。
徐々に険しい顔になっていくコネシマくん。
「なにあの服」
「何って、コネシマくんのパジャマ」
「いやそうやなくて。どう見ても男もんやん」
「あー…元彼のなんだけど、嫌だった？」
「は！？元彼！？なんでまだ持っとんの！？」
え、あ、やっぱり捨てられてないの気持ち悪いですか。
自分でも分かっているが、まだ着れる服を捨てるのは何だか勿体ないと貧乏性が出てしまい。
「…なんか妬けるな」
「え？」
「まぁええわ。風呂は入ってもええの？」
「あ、うん。お湯入ってるけど先入る？」
「A先入れ。さすがにそこまで図々しいことできひんわ」
いやそんな小さなことで図々しいってあなた。
泊まるとか言い出した事の方がよっぽど図々しいですあなた。
バクバク激しく鳴っている心臓の音を何とか誤魔化すため、そんなことを考えていた。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
