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ハッピーエンド42 ページ42

〜Aside〜

目の前の彼氏の上司は、うんうんと頷いてくれた。


「総悟は随分いい女を貰ったんだな」


総悟くんがよく私の甘味所に来てはサボっていたので、土方さんもよく来ていた。

サボる部下を叱るために訪れるのは寂しかったし、少し話してみたいという好奇心から

私は話しかけることに成功。

今ではこうして二人でお話出来るまで仲が深まった。


「いい女なんかじゃないですよ。ただの甘味所の店員です」


目の前で少し揺れるコーヒーを見つめながら、そう呟く。

彼はそんな私の一言にため息をつく。


「ただの甘味所の店員じゃねぇ。総悟の理解者だ」


視線をあげれば、見たことない柔らかい笑みを浮かべていて。

なんだか…私の周りにはいい人達ばかりだな。

恵まれてるなぁなんて、心中で思っていた。

その時。


「追加注文ありやすか」


ビクッとし声の主を見る。

そこには、隊服を着た総悟くんが。

何故かメニュー表を片手に持っていて、不貞腐れた表情をしている。


「な、なんでここに…!!」


私が狼狽えていると、土方さんが引きつった顔で総悟くんに話しかける。


「てめぇ、今巡察中だろうが!なぁにサボってやがんだ!!そんなに彼女に会いてぇか!?」


「あぁ!?あんたが俺の女誑かしてんのが外から見えたんだよ!!」


「なっ!?た、誑かすだァ!?勘違いも程々にしやがれ!!」


「ちょちょちょ二人とも静かにしてください!!」


店内にいるお客さんからの視線が痛い。

いつも通り言い合いを始めてしまった二人をなだめ、総悟くんを無理やり私の隣に座らせた。

なにか誤解しているようだ。


「え、えっとね総悟くん。土方さんは大切な休日の時間をさいてまで、私とお茶をしてくれてたんです」


「ってことは、Aさんが土方さんを誘ったってことですかィ?」


じとっとした目で見られる。


「はぁ…てめぇの話をしてたんだよ」


「…は?」


土方さんがため息混じりにそう言ってくださった。

総悟くんはポカンと口を開ける。

私は、事の経緯を総悟くんに話した。



「つまり、俺たちの過去の話を聞いてたってことですかィ」


「そうだ。総悟の小さい頃の時代を聞きてぇってよ。どうせお前の口から話さねぇだろ、代わりに俺が話してやったんだ」


タバコに火をつけふーっと煙を吐く土方さん。

私は思わず総悟くんから目線をずらし、照れ隠しをする。

だ、だって総悟くん教えてくれないんだもん。

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お茶(プロフ) - アクヤさん» 素敵なコメントありがとうございます!頑張ります泣 (2019年11月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年9月1日 1時

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