第33話 ページ37
キヨに抱きしめられて、なんて返そうか考えているとキヨの力が緩んだ。
「…こういうのは、返事聞いてからだよな」
そう言いながらもキヨは自信ありげに笑った。
『…うん、じゃあまたね。』
「おう、またな」
キヨを見送り、幸せを噛み締めながら自室へと戻る。
自分のベッドに、キヨの匂いが染み付いているのが嬉しくてベッドに倒れ込む。
この匂いを保存出来ないものかと考えていると、ふと携帯のバイブが鳴った。
「ん…?なんだろう。」
画面を見ると、どうやらTwitterの通知だった。
知らないアカウントから、という所に少し嫌な予感がしてしまった。
そしてそれは的中してしまう。
「…な、に…これ…」
アイコンもなしの恐らく捨てアカだろうものから送られてきたのは、自分の住所と本名が書かれたDMだった。
そしてその後には
“キヨに近づくな、これ以上近づくと個人情報をばらまく。キヨに汚い手を使って近づいた最低なヤツとして。”
そう送られてきていた。
…イタズラかとも思ったが、間違いなく自分の住所と本名が書かれているのを確認すると背筋が凍った。
一体誰が…
いや、何よりもこれを拡散されることによってキヨ達にも迷惑がかかってしまう。
私の名前が出回るくらい、大してネットで影響はないだろう。
…しかし、キヨは人気実況者だ。その影響は多大なものだろう。
キヨに相談するべきか…
いや、でもこれで心配かけてしまうのも申し訳がない。
何よりこれは、自分が招いたことだ。
私が何とかしなければ。
…でも、どうすればいいのだろうか。
あれこれと考えているうちに、日は暮れていき、メッセージの返事は返さないままにその日は休むことにした。
しかし、それこそが波乱の始まりだった。
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ねこ助(プロフ) - 研磨LOVEさん» ありがとうございます!中々更新できず申し訳ありません…!亀更新ですが、頑張ります! (2018年8月15日 20時) (レス) id: 01b69b86d4 (このIDを非表示/違反報告)
研磨LOVE - めっちゃ面白いです!更新、いつまでも待ってます。 (2018年8月1日 0時) (レス) id: 275071a833 (このIDを非表示/違反報告)
°☆*+.める.☆*+。 - ねこ助さん» 全然大丈夫ですょ!!!(*'▽'*) 気長に待ちますのでお身体には無理しなぃ程度に更新してくださぃ!( ´ ▽ ` ) (2018年4月18日 21時) (レス) id: 35131b408c (このIDを非表示/違反報告)
ねこ助(プロフ) - °☆*+.める.☆*+。さん» 応援ありがとうございます!まったり更新していくのでこれからもよろしくお願いします!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年4月18日 17時) (レス) id: 01b69b86d4 (このIDを非表示/違反報告)
°☆*+.める.☆*+。 - めちゃんこ大好きです!((唐突な告白)) 更新楽しみにしてます! (*'▽'*)頑張ってください!応援してます!!(≧∀≦) (2018年4月18日 16時) (レス) id: 35131b408c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこ助 | 作成日時:2017年6月30日 9時