【実/況/者】ファンから始まる私の恋【キ.ヨ】

第24話 ページ28

キヨが帰ってから数週間が過ぎた。

あれから、キヨからだけでなく最俺のみんなと連絡を取っている。
みんなこまめにメッセージ送ってくれたり、とにかく優しいし私のことを本当に友達として接してくれる。

でも、やっぱりよく話しかけてくれるのはキヨだ。
今日何したとか、面白かったこととか、何気ない話題だけどキヨとメッセージを交わすことが毎日の楽しみになっている。

『さーて、実況みよ！』

とはいえ、最俺のファンであることは変わりない。
今日も仕事から帰ってきて早速パソコンを立ちあげる。

それと同時くらいに、携帯が何かの通知を受信して震える。
メッセージかと思いきや、キヨからの着信だった。

慌てて私は通話ボタンを押して携帯を耳に押し当てる。

『も、もしもし！』
キ「おー、急に悪いな。」
『ううん、どうしたの？』
キ「今家？」
『うん、帰ってきたところだよ。どうしたの？』

キ「あのさ、明日から生放送を局で撮るんだけどお前ん家から行く方が近いから泊まりに行っていい？」
『明日？特に何も無いし、仕事も休みだからいいよ。』
キ「サーンキュー！じゃあまた連絡するわ。」

そう言って短い会話を交わしたあとキヨは通話を切った。

『明日キヨがまた泊まりに来るのかぁ…あ、お部屋とか綺麗にしとこう！』

私は急いで部屋の掃除を始めた。
実況も見たいけれど、これが終わったら見よう！そうしよう！

…なんだろうな、きっとヒラやフジ、こーすけから泊まりに来ると言われたとしてもキヨほどわくわくしたりしないような気もするなぁ。

そんなことをぼんやり考えて、私は明日の準備をする手を進めた。

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