バイバイ ページ36
目の前に見える背の高いチャンミンと、
私より小さく見えそうな小柄で茶色のショートボブの後ろ姿
「それでね？美味しいかどうか分からなかったんだけど、このワインがおすすめって店員さんが言うから・・・」
袋から取り出した赤ワインのボトルをふたりで覗き込んで
チャンミン「いいですねぇ。カイアロッサはイタリアワインの中でも上品な濃さで大好きです。」
「本当？よかったぁ。」
チャンミンが好きな黒に近いような漆黒のワインボトル
それを抱えて嬉しそうに微笑む彼女
A「・・・・。」
ワインを飲まない私も、いつもチャンミンの好きな銘柄が分からなくて苦労してたっけ
遠い遠い昔の、私とチャンミンが同じようにボトルを傾ける残像が見える
「・・・A？」
ハッとした
名前を呼ばれて我に返ると、
驚いた顔のチャンミンと不思議そうに私を見る女性の顔
「チャンミン君」って呼んでる割には幼くて、
私とは違うタイプに気付いて胸が掴まれた
チャンミン「どうした？急に来ると思ってなかったから・・・」
固まっている私に近付いて来て
A「・・・どうした？って・・」
何でそんな平気そうな顔してられるのよ
前に浮気を疑った時だって、
「もう掛けてくるな」って、弁解もせずに電話を切ったくせに
この女の人、家に上げてるんでしょう？
A「本当にチャンミンは・・・ひどい男だね。」
この前の東京行きのことも何も言わない
ううん、もうそれ以前から
連絡もろくにしないくらい、私のことが好きじゃなかったくせに
A「私を全然気にしてくれなくて、冷たくて、
嘘付きで、最低だけど、」
最後に笑顔を見に来たのにな
こんな、他の女性と居る姿が最後の記憶になるなんて
A「大好き。ばかチャンミン、バイバイ。」
「ば、ばか・・・？」
チャンミンの隣に居た女性が驚いて呟く
私はすぐに翻すと、チャンミンの顔は見ないように一目散に逃げ出した
いつもチャンミンに気を遣ってきたから、あれで精一杯の悪口
そんなあなたに惚れた私が一番ばかだね
こんなに胸が苦しいくらい好きなのに、
忘れようとする無駄な努力を
これから始めなきゃいけないなんて
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なお(プロフ) - 愛嬌さん» お久しぶりです！読み返して頂いて嬉しいです！ (2021年7月14日 9時) (
レス) id: e3446b6b0b (このIDを非表示/違反報告)
愛嬌(プロフ) - なおさん、お帰りなさい^_^何度もお話読み返してお待ちしてました^_^ (2021年5月14日 16時) (レス) id: dff3957b28 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - かおさん» お久しぶりです！お元気でしたか？ほんのちょっとの復活なんですが楽しく書かせてもらっています♪最後までお付き合いお願いしまーす！ (2021年5月14日 14時) (レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - wakaさん» 気にしてもらってるなんて嬉し過ぎる〜( *´艸｀)ありがとう！元気でやっとります！ (2021年5月14日 14時) (レス) id: 460cbb2093 (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - なおさん、お久し振りです。またお話が読めるなんて嬉しいです。 (2021年5月8日 23時) (レス) id: d7c45d30ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なお
| 作者ホームページ：https://twitter.com/630HiTVXQ
作成日時：2017年1月14日 22時
