Coffee & Cream III (ページ3)

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北斗side

「なぁに、それで俺が満足してるか
聞きたかったの？(笑)」

『好きな人の好みとか
把握しておきたいじゃん』

付き合って長いのにさらっと
好きな人とか言われるの…
嬉しいよね。

「俺はAちゃんが好きだから
胸の大きさとか以前の話で、貴方と
繋がれたらそれだけで嬉しいよ？」

『そっかぁ… ふふっ、安心したぁ』

クッションを胸に抱えて
俺の膝に頭を乗せた彼女。

「それに、あれはライブ衣装の話。
サイズ測ってもらった時より、俺と樹
少しだけ体大きくなってたみたいでさ。
胸のところについてるボタン閉めたら
めちゃくちゃキツかったの。だから
胸周りは大きい方がいいね、って
話てたの」

Aちゃんのサラサラの髪の毛を
撫でながらそう言うと手を
重ねてきたりして。

俺が左手にしている指輪をツンツンしたり
手持ち無沙汰にいじってる。

『私の勘違いだったのかー。
ジュリカちゃんに謝らないとな…』

よくよく聞けば樹の彼女ともこの話をして
二人で落ち込んでいたらしい。

「二人とも可愛らしい女の子たちなのに
コンプレックスとかあるんだね」

『あるに決まってるじゃん！！！
付き合ってる人がカッコいいと
尚更悩む回数が増えるの。本当
北斗くんと付き合ってると私
常に何かしら悩んで忙しいよ(笑)』

なんて言って笑ったけど
その笑顔にはどこか影が
あった気がして。

「ねぇAちゃん」

『んー？』

「俺、貴方の全部が好きだからね」

『何それ(笑)もう一回
告白してくれてるの？(笑)』

「いや、本気で思ってるから言ってるの。
確かに色々悩ませちゃうこともあると思う。
仕事柄、女優さんとたくさん共演したりして
色々不安にさせちゃったりすることもあるし。
だけど俺が一番好きなのも、ぜーんぶ
好きなのもAちゃんだから。
これだけは覚えておいて？」

『ふふっ、ありがとう北斗くん。
覚えておくね』

俺の大好きな笑顔で微笑んだ彼女。

俺の愛情、信じられない時があったら
いつでも言って欲しい。

何時でも、何度でも言うから。

俺はAちゃん、
貴方の全部が好きだよって。

CHAPTER 6: THE END