片思いエスプレッソ -Kei.I-

milk…18 ページ18

You side








A「はぁ、はぁ、……」



涼介「ごめんね、つい」








涼介『A、帰るよ。』



A『え、でも』








山田くんは、私の手首を掴んで走り出した。

ずっとずっと走り続けて、ついたのは人気の少ない路地。








涼介「なんか俺、…イヤでさ。」




A「え？」




涼介「Aと伊野尾先輩が二人でいるの」







どうしてそうやって、期待させるようなことばかり言うの？

彼の照れ笑いは、私の心を掴んで離さない。









涼介「Aは、好きな人とかいる？」




A「え、と。いや……」




涼介「そう。……いるよ、俺は」








山田くんはクスリと笑った。


"女遊びが激しい"

その言葉を忘れ、私は山田くんに夢中になっていた。









涼介「帰ろっか、」




A「うん」




涼介「そうだ、」









山田くんはふと思い出したように、私の頬を両手で包む。








涼介「カンタンに唇、あげちゃダメだよ？」








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