検索窓
今日:31 hit、昨日:6 hit、合計:114,020 hit

#80 ページ36

.




軟高のツッパリを引き連れて私達は開久の門を跨ぐ。

校舎は軟高と同じ高校とは思えないぐらいボロボロで汚くて、思わず顔を顰めてしまう。



「いい?無茶しないこと、危ないと思ったらすぐ逃げるのよ」


「うん、理子ちゃんもね」



私達はそう約束し校舎内へと入る。

そこでは殴り合いが繰り広げられていた。伊藤くんと今井くん、それに谷川くんで何人もの生徒を倒していく。...あれ、三橋くんがいない...?


そう思いながらもピンチになっている伊藤くんに気付き、彼を殴っていた開久の生徒に飛び蹴りを食らわせた。



「え、Aちゃん!!?」


「お待たせ、伊藤くん!みんな来てるよ、!」



これを合図に軟高のツッパリも加戦する。

私も殴って蹴ってどんどん倒していく。...倒れる途中で「白か...」とか聞こえたのは気の所為って事にしよう。


するとその時、ひとつの声が廊下に響いた。



「三橋をやりました!!!!」



パッと振り返るとそこには生徒が2人、それと顔が血塗れの三橋くんがぐったりとしていた。

彼らは三橋くんをズルズル引っ張って歩いていく。...あれ、血ってあんな色してたっけ。

そのまま相良さんであろう人に近付く。相良さんは嬉しそうに口角を上げていた。



「やるじゃねぇか、お前らどこでコイツやったんだよ」


「それが、下で倒れてたんすよ。誰がやったかは分かんなくて...」


「...は?」



次の瞬間、三橋くんがぴょーん!と言いながら立ち上がる。やっぱり、あれはケチャップか何かだったんだ。



「三ちゃんパーンチ!!!」



そう言うと三橋くんは相良さんの顔を思いっ切り殴った。数メートルは吹き飛んだな、痛そう。

三橋くんは佐川くんが取られたお金を取り返し、私達軟高の生徒を校舎から出す。


1回私達と同じように校舎を出た三橋くんだったけど、チラリと校舎を覗き込んで一言。





「これで俺が千葉最強だかんな!!!!」





...やっぱり三橋くんはかっこいい、軟高のヒーローだ。なんて、改めて思った。








.

#81→←#新作



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
251人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。