金髪パーマで卑怯な彼氏。【今日から俺は!!】 (ページ33)

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私と理子ちゃんも2人に続いて下に降りると、校門の前に大勢の開久がいた。何人いるんだろう、30人以上はいそう。

どうやら三橋くんと伊藤くんが目的らしい。先生達はビビってるのか下駄箱前で固まってるし...それでも教師か。

正義感の強い伊藤くんはアイツらに向かって1歩踏み出す。私は慌ててその手を掴んで止めた。

｢伊藤くん、駄目だよ行ったら！｣

｢でも、俺が行かねぇとアイツらは帰んないし｣

｢行くならせめて三橋くんと一緒に...って、三橋くん？｣

さっきまで三橋くんが居た方を見ると、そこに居たのは剣道着に身を包んだ人。...まさか。

｢やぁ、僕は剣道部の田中です！｣

｢...最低｣

思わず口に出てしまうも三橋くんは特に反応しない。卑怯にも程がある。

伊藤くんは三橋くんを軽く睨むとそのまま開久に向かって行ってしまった。
その後を追いかけようとするところを理子ちゃんに止められる。

｢ちょっとA！駄目でしょ！？｣

｢で、でも！伊藤くん1人じゃもっと駄目じゃん！私がいけば何か足しには...！｣

｢馬鹿、やめとけ。お前じゃ無理だ｣

そう言ってポンと私の頭に手を置く三橋くん。いつの間にか頭に被っていたものを取っていてちゃんと目が合う。その目は真剣だった。

｢こういうのは男が行くもんなんだよ。理子、Aを絶対学校から出すな。んで帰る時も2人で帰れ。ちゃんと人通りが多い道歩けよ｣

｢わ、分かったわ｣

｢じゃーな、A｣

そう不敵な笑みを浮かべると三橋くんは伊藤くんの元へと行ってしまった。

理子ちゃんにしっかりと腕を掴まれている私は、三橋くんと伊藤くんが開久に追われる所をただ見ることしか出来なかった。

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