#75 ページ30
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閉じ込められてどれだけの時間が経ったのか分からない。
一応ドアを開けようとはしたけどやっぱり駄目。窓はあるにはあるけど高い位置にあるからそもそも開けれないし...暫く出れそうにない。
私はマットに座ってどうしようかぼんやり考える。
...三橋くんの事待たせちゃってるな。いや、もう帰ったかな。私の事、嘘吐きだって嫌いになったかな。
そう思うと胸が痛くて、ただただ悲しくて、涙が出そうになる。あの子達の言う通り、三橋くんと私は釣り合ってない。
三橋くんは強いのはもちろん、かっこいいし優しいし、卑怯者だけど仲間思いでいつも助けてくれる。
それなのに、私には何も無い。取り柄もなければ大して可愛くもないし...駄目だ、考えるとまた悲しくなる。
｢...三橋くん、｣
せめて、彼にだけは嫌われたくないな。そう思った、次の瞬間、
今1番会いたかった彼の声が聞こえた。
｢A！！！｣
｢み、三橋くん！？何で、どうしてここに...！｣
ドアが開いたかと思えばそこに居たのは息を切らした三橋くん。どうしてここが分かったのかわからないけど、やっぱり彼は私がピンチな時に助けに来てくれるヒーローだ。
｢っ...Aがいる場所ぐらいどこにいても分かるんだよ｣
｢...何、それ、ほんと、馬鹿みたい｣
｢うっせ、来てやったんだから感謝しろや｣
ポロポロ涙を零す私を見て、三橋くんは泣き虫だなと呟くと優しく私を抱き締めてくれた。
｢...どうせあの女どもに変な事言われたんだろ｣
｢何で、あの子達の事知ってるの...？｣
｢さっき会った。まぁ、あんなの気にしなくていーから｣
私を安心させようとそう言ってくれる。分かってるけど、どうしても気にしてしまうのが私で、きっとそれを三橋くんも分かってる。
だから、こんな嬉しいことを言ってくれたんだと思う。
｢俺は、Aが好き。それだけで十分だろ？周りの目なんか気にすんな｣
それが今私が1番欲しかった言葉だった。
三橋くんの腕の中で思わず笑みを浮かべてしまう。この人は、ほんとすごい。すぐに嫌な事を忘れさせてくれる。
｢ねぇ、三橋くん｣
｢ん？｣
｢大好き、だよ｣
そう言って私は顔を上げ、ありがとうという意味を込めて彼の頬に軽く口付けた。
三橋くんの顔が真っ赤に染まったのは言うまでもない。
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ソウ - はじめまして！ソウです！読ませていただきました！めっちゃ面白かったです！これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました！ありがとうございます！！( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (
レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるる。 | 作成日時：2019年4月30日 14時
