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三橋くん、どこ行ったんだろ...。そう思いながら廊下をウロウロ歩く。またどこかで1年にキャーキャー言われてるのかなとか思うと少し、いやだいぶ悲しくなった。
その時、中庭が騒がしいのに気がついた。私は慌てて中庭へ向かうと、そこには三橋くん、と1年が3人、そしてその人達に殴られている佐川くんがいた。
「ちょっと、何してるの!?」
そう言って佐川くんと1年の間に入る。お、A!とか呑気に言う三橋くんを無視して私に迫ってくる1年を思い切り殴った。
三橋くんの事だから、理子ちゃんの喧嘩するなって言葉を真に受けて喧嘩してないんだろうな。この人たちは別になのに。
そう思いながら3人を倒す。意外と弱かった。まぁ1年だしあたりまえか。
その途端周りから聞こえる拍手。三橋くんはびっくりしたように目を丸くする。
「三橋くん、こういう奴らとは喧嘩していいの!佐川くんが可哀想でしょ?」
「う、嘘だろ...?俺はお前らの言う通りにしたのに...。
A!まさか人気を独り占めするつもりだな!!」
「そ、そんなつもりは...!私別に人気とか要らないし!」
それでも睨んでくる三橋くんの肩を軽く押す。それに釣られて三橋くんも私の肩、
...ではなく、胸を触ってきた。
いやわかってる、手が滑ったって、わざとじゃないって、でも、でも...!!
「あっ、や、A...っ」
「...三橋くんのばか!!!」
そう言って固まっている三橋くんの頬をべちんと叩いた。
「っ...」
「もう、三橋くんなんて知らない!!」
びっくりしたように頬を押さえて動かない三橋くんにそう言い残しその場をあとにした。
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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時