１０年前の事件

Episode.22 ページ29

「その子の名前は、彩なんだ。」




黒木の口から出た言葉は、


僕たちに何よりも大きいショックを与えた。みんな、固まっている。

もちろん僕も、だった。


そして、まだその先を続ける。


「もう、見た人にあ会って、話を聞いた。その子の髪は、アーヤと同じ___________________ショコラブラウンだったそうだ。」




上杉がため息をついていう。



「こんだけドンピシャなんだ、認めざるを得ない。アーヤは、倒産した神崎グループの、一人娘なんだ。」


ちょっとだけ疑う気持ちと同時に、


アーヤがかわいそうで仕方なかった。

親を殺された犯人が、この街をうろついているなんて。



また、会うかもしれないなんて。



それでも、笑ってたアーヤはすごいと思う。







「ああ。すごいな。」



若武！？


なんで…僕の心を読んだみたいに…

その答えは、美門が教えてくれた。


「全部声に出てるよ。」

！？


「小塚がそこまで熱いのは正直驚いたけど、俺も同感。アーヤ、かわいそうだよね。」



美門・・・・


黒木が締めくくった。
「俺が言いたいのは、犯人________佐川がアーヤの特徴を覚えていたら？その可能性を考えたほうがいいかもしれない、ということだ。もしものことがある。俺たちでアーヤを守ろう。」



そう、みんなで心を一つにし、男子限定会議は終わった。









翼とか、ほとんどしゃべってないですね。すんません・・・・

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