四十二話目【自覚】 ページ49
ふわり、と、優しい夜風が俺の頬を撫でる。
今思い返してみても扱いやすすぎる。たったあれだけで立ち直っているのだから。……いや、違う。俺が元々強い精神をしていたからあれだけで立ち直れただけだが。
「そんで…」
それで…あの女の兄を探して望月悠希をあいつにまたあってお礼を言うために関わった。で、たしか、悠希の紹介であいつにあえたはいいが、なぜか緊張して、上手く話せなくて、おもいっきり突っかかった。というか、悪戯した。それから…小五まで悪戯、今も突っかかっている。
あいつとは嫌な付き合いになってしまったが、今でも、心が軽くなったからと言ってそう簡単に人は信じられない俺の友人が出来たから別にいいかと思う。
案外楽しいし。…それに、可愛いと思う事はあっても今まであいつの事は嫌なところをみられた嫌いな相手なんだと思っていた。だが、昼、悠希から、『お前のこと、結構好きだから応援はしてやる、協力はしないが』『は？玲央、お前さ、陽葵のこと好きなんじゃねぇの？』と言われて…言われて…その言葉がピッタリと当てはまった。
かといってそうなのかはわかっていないが。会えばわかるか？
悶々と悩んでいた俺にいつの間にやらやってきていたらしいお目当ての人物から声がかかり振り替える。座っている俺が立っているあいつを見上げる形で、だ。
「もう夜遅いですよ、明日は出かける予定なので寝たらどうでしょうか」
風が吹き髪が揺れる。青い瞳が困ったような、迷惑そうな、どこか嬉しそうな、そんな色をしており、少し街外れにあるからこそ、月明かり照らされたそいつは…とても綺麗で……
「陽葵、俺さ」
「なんですか？」
本気でわかっていないような顔をしながら瞳が、雰囲気が、やめろ、言わないで、黙れ、なんて言っている陽葵。ほんっとに、わかりやすくて可愛い。
「お前のこと、好きだわ」
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ららるりな - あははははさん» コメントにきずくのが遅れてしまい申し訳ありません！この作品を拝見していただきありがとうございます！(※idが違いますが同一人物です) (2021年2月23日 13時) (
レス) id: 0fefafb472 (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - 草 (2021年1月4日 17時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
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