二十五話目【説教】 ページ32
「さて、と。で？陽葵…お前さ、この部屋の現状で…俺がなにを言いたいのかわかるよな？」
鬼だ…鬼が降臨した…！
「へ、へい！」
五年前、我らが(？)兄さんの部屋に私はあるイタズラを仕掛けた。
数ある内の一つのタンスを開けたら中から紙吹雪と柔らかいボールとスライムと玩具の虫(ムカデや蜂や蝿)が飛び出す、というものだ。
カッとなって仕掛けたの。
兄さんは『なんつーもん仕掛けてくれてんじゃ？あぁ？』って怒ってる。
奇跡的に五年間も開けなかったが今日、開けてしまい大激怒中。
「そうか、で？言いたいことは？」
ドスの聞いた声、鬼の形相で兄さんは私に聞いてくる。
怖い、こういう時…心の声が聞こえない方が良かったと思うよ
「仕掛けていたことをすっかり忘れていました。後悔しています。虫を入れたの」
いやー、兄さんが嫌いな虫だけでも抜いておくべきだったな…仕掛けるときに。
すっかり忘れていたんだ。これを仕掛けたの。
あのときは忙しかったからな。誰も引っ掛からなかったし。
「虫だけじゃねぇ！ほかもだ！部屋が余計に汚れただろーが！どーしてくれんだよ！？」
「い、いやでも！スライムが、顔にかかってないし良かったんじゃないかな〜と…」
「よくない！服にはかかったんだぞ！ってか、顔面にかかるの回避出来たのも涼のお陰だ」
「流石涼さん！」
「お前は反省しろ！」
「この一見に関しては反省するつもりはない！」
「あ？」
「本当に申し訳ありませんでした」
「心がこもってねぇ！」
「だって、それ仕掛けたのは五年前だし、兄さんの行動にカッときて仕掛けたのだし」
そうだよ、私の物を壊した上に笑ってきやがった兄さんが悪いんだよ。
「う………………で、でもだ！スライムが乾いてないんだし最近仕掛け直したということも…」
「ない。何故かはわからないけどスライムが乾いてなかったんだよ！……仕掛けたのを忘れて放置しちゃったのは悪いけど………」
…………
あ、ヤバい…兄さんが怒るに怒れなくなってる。
五年前ネタだもんな……
って、あ
「いや、まあ……その…五年前…てかあの時は悪かったと思ってるけども…」
「に、兄様」
「それでもだな…今の俺には必要ないというか…」
「兄様」
「たしかに俺の自業自得部分はあるかもしれんが…」
「ま、まって、兄様」
「お前だってこれは非があんだろ？！」
……あー
「…悠希？」
ごめん、兄さん
「……え？」
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ららるりな - あははははさん» コメントにきずくのが遅れてしまい申し訳ありません！この作品を拝見していただきありがとうございます！(※idが違いますが同一人物です) (2021年2月23日 13時) (
レス) id: 0fefafb472 (このIDを非表示/違反報告)
あはははは - 草 (2021年1月4日 17時) (レス) id: 0050c00856 (このIDを非表示/違反報告)
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