【REBORN】最弱幹部は息を潜める (ページ20)

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目的19:空席　〜ツナside〜ページ20

スクアーロの前で倒れかけた彼女を雲雀さんが受け止めていた。

「……で、どうするのこの子。
僕まだこの子と決着ついてないんだけど」

と雲雀さんが俺やスクアーロに向けて言う。
まだ死なれては困ると、言っているように感じた。

「俺に幹部の処刑を決定する権限なんてねぇ。
クソボスが起きたら手を下すんだろ」

とスクアーロは頭をかきかながらバツが悪そうに答えた。

'もっと早く会いたかったし、話してみたかったし
……貴方の納めるボンゴレを見てみたかったなぁ"

と彼女が俺に言った言葉と泣きそうな笑顔が思い浮かんだ。

「……リボーン、なんとかならないのかな」

気づいたら俺はリボーンにそう聞いていた。
あんなにみんなに死んでほしくないって言ってた人が
これで殺されるなんてあんまりじゃないか。

「……手段はなくはない、ってくらいだな。
そもそもできるかわかんねぇが」

リボーンが苦々しく言った。

「アイツを空(から)の守護者に任命することだ」

初めて聞く単語だった。
各天候の守護者はリングがあったが
それ以外は聞いていないし知らない。

「あるけどいない、いないけどいる守護者。
基本表には出てこないが、
ボスやファミリーのピンチのときには
守護者と同等の力で戦う守護者ってことらしい」

まぁリングもねぇし
今の9代目みたいにいない代もあるみてぇだけどな
と付け加えた。

でもそれはまるで今の彼女そのものじゃないか。

「なってもらえないかな」

と呟いた俺に対し

「危険すぎます10代目！今は助けられたとはいえ、
アイツがまだどんなヤツかもわかってないのに！」

「でも骸も味方になってるし、案外大丈夫なんじゃねぇか？」

と反対な獄寺君と賛成の山本。

「ヴァリアーの幹部である以上XANXUSの了承は必須だし、
本人も飲むかわかんねぇけどな」

とリボーンは告げる。
できるかわからない部分はここなのだろう。

「Aはボンゴレのためになるし飲むとは思うぞぉ。
クソボスはわかんねぇけどなぁ……」

ただスクアーロの言い方が'まず無理だろう"のわからないではなく
'大丈夫な気はするけど"わからないのような印象を受けた。

リボーンもそれを見てニッと笑った。

「まぁアイツらが起きるまでこの話は持ち越しだな」

とのリボーンの一言でこの話は終わり、
俺達はひとまず戦いが終わったことには安堵した。